気の向くままに

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メルケルの“予言”

2015-03-12 09:47:44 | 日記

大正11(1922)年にアインシュタイン博士が来日したときの熱烈な歓迎ぶりは、今も語りぐさになっている。大変な親日家だった博士が残した言葉も、よく知られている。「このような尊い国が世界に1カ所ぐらいなくてはならない」。

 ▼小欄も引用したことがあるが、ドイツ文学者の中澤英雄さんによれば、まったくの創作だ。当時の新聞や雑誌には見当たらず、内容も本人の思想と矛盾するという。いずれにしても、日本人は外国の要人の発言を、ことさらありがたがるようだ。

 ▼「欧州の女王」とも呼ばれる、ドイツのメルケル首相の来日でも、同じ性癖が見られた。「過去の総括が和解の前提となる」。安倍晋三首相との共同記者会見で出た発言を、1面の見出しに掲げる新聞もあった。

 ▼ナチスによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の歴史に向き合った成果を、強調したものだ。にもかかわらず、歴史認識問題をめぐって中国と韓国に対立する日本に、メルケル氏が物申した、とでも言いたげである。「隣国の寛容な態度がなかったら(和解は)不可能だった」。フランスに触れたこちらの発言は、韓国でも波紋を広げている。

  ▼言うまでもなく、日独両国の戦後処理については、事情が大きく違う。発言が必要以上に日中韓3国で取りざたされるのは、メルケル氏の本意ではないはずだ。日本と中国との板挟みになることだけは避けたい。これが本音だろう。

 ▼「慰安婦問題などは、きちんと解決した方がいい」。民主党の岡田克也代表との会談で語ったという。メルケル氏が慰安婦問題について、どれほど正確な知識をもっているのか、あやしいものだ。岡田氏は発言をありがたがるばかりでなく、誤解を正してくれただろうか。

2015.3.12 産経抄】

 

  

 

あの人はクリミアで何言った?

11日、ロシアがウクライナから一方的に編入したクリミア半島の中心都市シンフェロポリで記者会見する鳩山由紀夫元首相(共同)

 

鳩山元首相、クリミア住民投票は「民主的だった」 対露制裁は「欧米追随」

【モスクワ=黒川信雄】ウクライナ南部クリミアからの報道によると、鳩山由紀夫元首相は11日、中心都市シンフェロポリで記者会見し、昨年3月16日に実施された編入の是非を問う住民投票について「ウクライナ憲法の規定に従い、平和的かつ民主的プロセスにのっとって行われ、クリミア住民の意思を反映していた」と述べた。

 また「クリミアで起きたことはより広い視点で見る必要がある。日本の外務省の立場が唯一正しく、現状において唯一取り得るというものではない」と述べ、日本の外交を批判した。

 さらに、ウクライナ情勢をめぐり日本が対露制裁を科したことにも言及し、「日本政府は、米国や欧州の国々の例に追従するよりも、自主的な状況評価をすべきだ」と主張。「制裁が早期に解除されるよう全力を尽くす」とも述べた。

・「鳩山氏はあまりに軽率」…クリミア訪問で菅官房長官が厳しく批判  2015.3.11
・「鳩山氏を首相にした民主党は反省を」…クリミア入りで自民・高村副総裁 2015.3.11
・ 鳩山元首相クリミア入り 民主党も「一切関知しない」と批判 2015.3.11

以上 産経から

クリミア入りした鳩山元首相の記事は、毎日、読売、産経に出ていたが、朝日には見当たらなかった。