気の向くままに

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米国が文字を書けなくても…

2017-03-03 17:32:45 | 日記

 米国が文字を書けなくても大統領になれる国なのを示したのは第7代アンドリュー・ジャクソンだった。19世紀にジャクソニアン・デモクラシーと呼ばれる一時代を画し、20ドル紙幣の肖像となった。

▲なにしろ怒りっぽくてすぐ決闘をしようとする。白人の開拓民や労働者の人気を背景に東部の既得権益層に挑戦したが、黒人や先住民には非情だった--で、最近はトランプ氏とよく比べられる。そのジャクソンが施政の切り札にしたのが役人の首のすげかえだった。

▲スポイルズシステム(猟(りょう)官制(かんせい))は選挙で勝った政党が情実で公職の任用をする慣行で、ジャクソン時代に確立した。当然にも金権腐敗の温床となり、やがて英国のような試験による資格任用制を導入したのである。だが米国は今も公職の政治任用が多いので知られる。

▲ならばトランプ政権も役人を一新したかろうが、そうもいかない。連邦政府の政治任用のポストは実に3000を超え、米紙によれば主要549のうち上院に承認されたトランプ政権の人事はまだ15という。先日は陸軍、労働、海軍の3長官の候補が指名を辞退した。

▲近年の歴代政権もポストを埋めるのに長期間かかっているが、共和党主流派ともぎくしゃくするトランプ人脈の人材不足はいなめない。華々しく公約を打ち上げたのはいいが、いざそれを実現してみせねばならない段になれば「王さまは裸だ」と気づかざるをえまい。

▲先の議会演説では超党派の協力を訴え、やっと「大統領らしい」ところを見せたトランプ氏だった。「お前はクビだ!」で大うけしたテレビショーとは勝手が違うワシントンでの仲間作りである。

2017年3月3日 毎日新聞 余録

<👀も>今日もいい天気だった。日ごとに日照時間が長くなり、日差しも強くなってくる。

 石原元都知事の記者会見を見た。知事の責任範囲と都の責任範囲はどこまでか?私にはよくわからない。石原氏の言うように小池都知事は豊洲への移転を早急に進めるべきだと私も思う。

 ドラマ「水戸黄門」はいつ見てもすっきりして気持ちがいい。勧善懲悪の単純明快な筋書きが心地いい。