25日 8:00出発 北陸自動車道 と 舞鶴若狭自動車道
中国自動車道 経由
26日 姫路バイパス/国道2号線 神戸淡路鳴門自動車道 経由
元検事総長の伊藤栄樹さんの回想録に「立派な被疑者」として登場するのが、経団連会長を務めた土光敏夫さんである。土光さんは、石川島重工業の社長の時、造船疑獄に連座して逮捕された。
▼寒い拘置所の中でも、調べ室の入り口で必ず襟巻きをとる。机の前で姿勢を正し、伊藤検事の質問には、「毅然(きぜん)として迎合せず、必要なことは的確に述べ」たという。土光さんは不起訴になり、その後互いに心が通う間柄が終生続いた。
▼学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長の証人喚問が昨日、衆参両院の予算委員会で行われた。籠池さんは、相変わらず能弁である。果たして「立派な証人」だっただろうか。
▼国有地取得や小学校認可をめぐる不可解な手続き、安倍晋三首相側からの寄付の真偽など、数々の謎の解明にはほど遠い内容だった。ただひとつ言えることがある。学校設立前に疑惑が発覚してよかった。子供たちが入学してからでは、あまりに気の毒である。
▼実は土光さんは収入の大半を、母親の登美さんの設立した私立女子中高校につぎ込んでいた。自身も校長や理事長を務め、農業実習中の生徒らと畑仕事をする姿も見られた。登美さんは戦時中、国を救うために女子教育の充実を思い立つ。知人の家を一軒ずつ訪ね歩いて、資金を募った。政治家の口利きなどあるはずがない。現在は共学の中高一貫校となった橘学苑は、今年75周年を迎えた。
2017.3.24 【産経抄】
<👀も> 神の数式「第一回 この世は何からできているのか」