あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

サンライズ・サンセット

2009-11-11 23:35:52 | 日記・エッセイ・コラム

食卓は笑う (新潮文庫) 食卓は笑う (新潮文庫)
価格:¥ 460(税込)
発売日:1986-08
昨日は市橋容疑者の逮捕、という大ニュースが日本中を席巻しました。

逮捕されたのはよかったと思うし、被害者の家族の方はほんの少し、ほっとされたのかな、と思いますが、加害者のご両親のこととか、もろもろ考えると重苦しい気持ちになります。

そして、昨日はもうひとつ、大きなニュースがあったのでした。

それは、俳優、森繁久彌さんの訃報。

私の年代でも、そうなじみがある俳優さんではないかな、と思います。私自身は、『知床旅情』の作者である、という印象しかなく、舞台での代表作の『屋根の上のバイオリン弾き』も、洋画の方を高校の時観ただけなのでした。

ただ、私は森繁氏、というと最初に思い浮かぶ小話があるのです。

それが、この『食卓は笑う』に載っているエピソードでした。

表紙を見て、うかがい知れるかもしれませんが、これは開高健さんが集めた、艶笑小話、つまりちょっとエッチなジョークの本なのです。

でも、ちょっと知性と品位、いや、そこまではいかないか、でも女性が読んでもそういやな感じはしない洒落たジョーク本であります。

ほとんどが海外のジョークなのですが、森繁氏作、という伝説がある艶笑小話があって、これが、もちろんエッチで、しょーもない、ともいえますが、素敵に洒落ているのです。

(とはいえ、ここに引用するのはちょっとはばかられます)

森繁氏自身も、きっと洒落た方だったのだろう、と思いました。

“サンライズ・サンセット”の哀感あるメロディも、思えばぴったりするような……。

ご冥福をお祈りいたします。

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男の子たち。 その3

2009-11-11 23:09:42 | 日記・エッセイ・コラム

以前印刷所に勤めていた時、編集機のオペレーターをしていました。

印刷所といっても、家内制手工業のような小規模な会社でしたので、オペレーターは私ひとり。

作成するのはチラシや伝票、広報誌の類が多かったのですが、年末から年度末の3月にかけては、学校文集がぐっと多くなります。

そして、子どもの文章というのはとっても面白くて、ついつい読んでしまうことがよくありました。

(もちろん、校正のために目を通す必要はあるのですが、あんまり読み込んじゃいけないですね)

とくに、男の子の作文が面白いのです。

たとえば、あるサッカー少年は、自分はスピードには自信があるけれど、当たり負けしやすいのが課題なので、そこのところを強化していきたい、と真面目に書いていました。

けれどある野球少年は、“ぼくは将来、野球選手になりたい。それは、野球選手はみんな、きれいな奥さんをもらっているからです”とちゃっかり書いてた。

でもどちらの子も、可愛いと思いませんか?

あと、サッカー少年といえば、ある子はジュニアの日本選抜で、海外遠征した時のことを書いていました。(相当、巧いのでしょうね)

スペインと試合をしたけれど、後半試合が荒れて、反則したスペインの少年に審判がカードを出したら、選手たちの何人かが激しい抗議をしたとのこと。

そうして、そのうちの何人かは退場処分になってしまったとか。

“さすがラテン系、子どもの時分から審判に抗議、そして退場”とちょっと驚きました。

お風呂で転んで、ガラス戸に突っ込んで大怪我をした男の子が、『お母さんはまっ青になっていました。でもぼくは救急車にのれてうれしかった』とあったのは思わず笑ってしまった。

謎も、ありました。男の子3人、女の子ひとりで、キャンプ地に行って魚釣りなどして帰ってきた、という作文があったのです。(うち、2人の男の子が触れていた)

楽しかった思いにあふれたいい作文でしたが、私が気になったのは紅一点の女の子の存在。

彼女は男の子たちのマドンナ、いわゆる“姫”なのか、それともボーイッシュな、異性を意識せず付き合える“仲間”なのか。

もちろん、謎は解けずじまいでしたが。

もう10年近く前の話ですので、作文の少年たちも成人しているはず。

どんな大人になっているのでしょうか。

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