あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

大切なものが入ってる。

2010-07-21 23:34:56 | 本(料理の本)

食堂かたつむりの料理 食堂かたつむりの料理
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2010-01-14
この本も、図書館で借りてきました。

『食堂かたつむり』は、友達が読んだと言っていたし、nodame244さんもコメントで触れてらしたので、ちょっと気になっていました。

で、この本を書架で見つけて、やはりいつものように、いそいそと借りてきたわけです。

物語の中の料理が実際に再現され、レシピと、その料理が出てくる一節も小説から引用された素敵な本。

でも、読んだり眺めたりするのはとても楽しいのですが、これはやっぱり、レシピ本というよりも小説のおまけとしての本なのかな、と思いました。

(小説と同じ、ポプラ社から出版されているし)

なにしろ、主人公が天才的な料理人で、しかも食べたお客さんに奇跡をもたらす料理ですから、いずれも難しすぎるのです。

お茶漬けやサンドイッチはまあ、作れそうだと言えないこともないですが(とはいえ、こういうシンプルな料理こそ美味しく作るのは難しい、とも言える)他の料理はまあ、手が込んでいること!

そうして、私はこの本を読んで、小さな後悔も味わいました。

こういう遊び心のある本は、実用性は低くとも実は個人的に大好きなので、喜んで読んでいました。

ところが、終わり近く、衝撃な料理が登場するのです。

披露宴のための料理。引用の文の最初の2、3行では気づかなかったのですが、あ、この料理って、と思い当たった時の驚き!

たぶん、小説でも驚きをもたらすクライマックスシーンでしょうし、また、大切なシーンであることも想像できました。

しまった、オチを先に知ってしまった、というような気持ち。

ぜひ、どちらも読んでない方は、小説の方から読むことを強くお勧めいたします!

とはいえ、ネタを割るのではっきり書けませんが、『食堂かたつむり』の芯は、人生にも、そして料理にも入っている大切なものなのだと思いました。

小説の方も、読んでみたくなりました。

コメント (2)
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