黒澤明 DVDコレクション 1号 [分冊百科] 創刊号『用心棒』 | |
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朝日新聞出版 |
県内にある小さな上映館で、懐かしの名画のフィルム上映会があると知ったのが数日前。
プログラムのなかに、『隠し砦の三悪人』があるのを見て、あ、幸い仕事の休みとも合うし、スクリーンでぜひ観たい!と思ってしまいました。
あまり若くはない私ですが、上映された1958年には、さすがに生まれていなかったので。
(私がスクリーンで観た黒澤映画は、残念ながら『夢』のみ)
グーグル先生に訊いて場所をたしかめましたが、想像以上に昭和な路地裏にあり、思わず、「マジか!」と呟いたくらい。
でも、上映館は昭和感が逆にレトロで素敵で、当時のポスターなどがかざられているのにもドキドキ!
そして、実際上映が始まると、テレビやDVDでは観ているはずなのに、想像以上に新鮮で
ことに、誰もがあげる名シーンで、ショーン・コネリーの『風とライオン』でもリスペクトをこめてコピーされている場面ですが、全力疾走する馬上で両手を手綱から離し、鮮やかに敵を斬る迫力には、まさに手に汗握る、という感じでした。
一秒も目がはなせず、身動きもできない。カメラワークのすごさにも、震えました。私は黒澤映画の主役俳優では三船敏郎より仲代達矢派なのですが(笑)このシーンには本当にほれぼれしました。
それに、雪姫の美しさ!(やっぱりレーア姫より雪姫)クライマックスシーンのすがすがしさ。
狂言回しの、欲の皮が突っ張った百姓二人ももちろんいいし、敵軍の将、田所兵衛はキャラクターも、セリフも好き。
大満足で、ああ、面白かった!と、劇場を出ることができました。
フィルム上映会は一日のみの上映も多く、いつも観られるとは限りませんが、またいい映画がかかったらぜひ観に行きたい、と思いました。
余談ですが、『黒澤明DVDコレクション』が創刊されて、「あっ!これで『乱』が観られる?!」と喜んでいる私。
7号めくらいに入っているらしいので、ゲットして鑑賞したら、また、記事を書きたいと思います。
ありがとうございます!
私は、ずっと観たかった『乱』のほかは、好きな作品をいくつか購入しようと思っています。
(コンプリートするのは私は無理…)
以前外国の方に、「これが日本映画だ、というオススメがあったら教えて下さい。あなたの好みでかまいません」と言われて、「やはり、黒澤映画でしょうか。私の思う代表作は『七人の侍』と『生きる』ですが、エンターテイメントとしてオススメなのは、『用心棒』と『隠し砦の三悪人』です」とお伝えしたことがあります。
それ以外の私の偏愛作品は、『天国と地獄』、『蜘蛛の巣城』ですね
どちらも原作に思い入れありまして…。『天国と地獄』はエド・マクベインの『キングの身代金』が原案ですが、87分署シリーズにはまったことがあるので。
『蜘蛛の巣城』は、シェイクスピアの『マクベス』が原案ですが、私、なぜか『マクベス』をこれまた偏愛しているので。
付録はもちろん魅力的だし、ついつい、買ってしまいそうなシリーズです
戦争中の「姿三四郎」(正・続)や「一番美しく」「虎の尾を踏む男達」などは、時代の状況から考えて、パンフレットは作られなかったかもしれませんが…(でも「一番美しく」は好きだから、買ってしまうかもしれない…)
それでもやはり、黒澤明映画は、大きなスクリーンで観たいですよね…もっぱらTV放映からファンになったクチなので、黒澤映画の真価が分かっているとは言えない身の上でございます。