先日、『ゴールデンスランバー』を観に行ってきました。
伊坂幸太郎作品は、『アヒルと鴨のコインロッカー』と『重力ピエロ』は、原作は読んだけれど映像化作品は観ていなくて、この『ゴールデンスランバー』は逆に、原作は未読のまま、映画を観たかたちでした。
ゴールデンスランバー 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2007-11-29 |
で、あらかじめこんな話かなぁ、と想像していたイメージがあったのですが、ちょっと違っていました。
なんとなく、もっと爽やかな話かと思っていたのです。青春小説の名残みたいな味わいの。
ところが、“首相暗殺犯に仕立て上げられ、警察から追われる男”が主人公なわけですから当然といえば当然なのですが、まあ、人の死ぬシーンの多いこと!
しかもどこか黒いユーモアが根底にある気がして、ちょっとイメージと違うな、と思ってしまいまた。
キャラが強いのは、キルオこと通り魔の青年と、永島敏行氏演じるクレイジーな刑事。
とくに小鳩沢刑事というのかな、彼の不気味さは、観終わっていっしょに行った母と、“気持ち悪すぎる!”と言いあったほど。
一方、通り魔キルオくんは、ちょっと不思議なキャラクターでした。“突然無差別に他人に切りつける”という許せぬ犯罪者ですが、何となく憎めないムードもあって、人間離れしている感じだった。
ちょっと、西洋の悪さをする妖精みたい。パックやロビン・グッドフェローみたいな悪戯好きなタイプと、レッドキャップなどの不吉な妖精の間みたいな感じかな……。とにかく、この世のものじゃない雰囲気でした。
主人公も、堺雅人さんが演じてることもあって、絵に描いたような優男って感じなんだけど、驚くほどハートが強くて、ちょっと圧倒されました。私が警察側だったら少し不気味かも……。
観終わって母が“面白かったけど内容ナイね”といっていましたが、あんまり深く考えないでサラっと観た方がいい映画なのかもしれません。
(面白くはあったのですが……。なんか、オレンジジュースと思って飲んだものが、知らない果物のジュースだったみたいなテイストだった)
原作を読んでみると、また味わいが変わるのかもしれません。
余談ですが、そのあと母とお茶して、母が初めてワッフルを食べて喜んだのは良かったです
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