あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

すきとおったもの。

2009-06-14 00:10:59 | アート・文化

吉原幸子詩集 (現代詩文庫 第 1期56)
価格:¥ 1,223(税込)
発売日:1973-09

土曜の夜はよく、『美の巨人たち』を観るのですが、今日はガラスのアートだったので、殊に楽しみにして観ました。

ガラス、子どもの頃から好きなのです。

小学生の時集めたガラス石(割れたガラスが、水に削られたり熱で溶けたりして滑らかになったもの)からはじまって、ビーズのアクセサリー作りは、小学校高学年と、数年前と、2回のマイブームがありました。

グラスのような実用性のあるものから、アクセサリーまで何でも好き。

自分にはガラスのアクセサリーが合っているのではないか、という思い込みもあったし。

ダイヤやルビーのようなハイジュエリーは、美しい人か、自分でそれを手に入れられる胆力のある人のみが似合うんじゃないか、と思っていたので。

けれど、画面で見ても藤田喬平のガラスの飾筥は静謐な迫力に満ちて、何を入れる、と問われて作者が、“夢を入れなさい”と言ったというのも頷ける、ちょっとやそっとのものは入れられない品格がありました。

そういえば、ガラスでも、バカラやラリックのアクセサリーは、宝石に負けない気品があるものなぁ、と思って、少し反省。

そうして、少女の頃、吉原幸子の、“すきとおったものがすき”という詩におおいに共感したことを思い出しました。

元々は、雨のしずくや草の上の露のような、透き通ったものに対する素朴な憧れだったのだ、とも、思い返したのでした。

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夏風邪。

2009-06-11 20:25:04 | ペット

夏風邪。
ウチのあや子、夏風邪です。 ちっとも良くなりません。 なにしろ高齢ですし、本当に苦しそうで、心配でたまりません(>_<) お医者さん大嫌い猫なので、極力連れて行きたくないのですが、明日あたり診察してもらおうかと母と真剣に検討する今日この頃です。 もっともその母も、先月歯を抜いてから具合が悪く、ダブルで心配なのでした(:_;)

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猫の店員さん

2009-06-09 11:52:33 | 本(ミステリ・本格、パズラー)

猫島ハウスの騒動 (光文社文庫) 猫島ハウスの騒動 (光文社文庫)
価格:¥ 700(税込)
発売日:2009-05-12

二十歳の頃、通っていた専門学校の近くに古本屋があり、よく帰りに寄っていました。

そこは店名に猫の文字が入っており、当時は店の中にも何匹かの猫がいました。

残念なことに、不心得な人たちが店の駐車場に猫を捨てていくことが多くなり、数年後には店で猫の姿を見かけることもなくなってしまいました。

これからお話しするのは、そんな悲しい出来事がある前の、まだ店に猫がいた頃のお話。

一匹、平積みになっている本の上に、いつも寝ている子がありました。

下の本を見たい場合は、その子をそっと、どけなくてはなりません。

白黒のぶちの、ちょっとブス猫ちゃんなのですが、身ぎれいな子らしく、毛並みはいつも綺麗でふわふわでした。

私はその子がいると、店の人から見えない位置なのをよーく確認してから、やおら、その子のお腹に“ばふっ”と顔を埋めました。

のんきな子で、そんなことされても目を覚まさず、ただ静かに、“ごろごろ、ごろごろ”と喉を鳴らしていました。

本を探すのと同じくらいそれが楽しみでしたが、店の人に見られやしないかといつもびくびくしていたので、もしかすると万引きしそうな客、と思われていたかも(^_^;)

ちなみに、わたしが『猫に関する恐怖小説』という本を手にとって、買おうかな、どうしようかな、と迷っていたら別の子(その本の表紙の絵にそっくりな黒猫!)が足にすり寄ってきて、思わず買ってしまったことがあります。

なかなかやりてな店員さんでした。

大好きな、素敵な店でした。だから、猫を捨てて行った人には、今でも腹が立ちます。(猫好きの人を悲しませることになるのに…)

上の本は、直接関係ありませんが、猫登場のミステリーということで。夏向きでもあります。

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ご機嫌ななめ

2009-06-07 23:17:36 | ペット

ご機嫌ななめ
ウチのあや子はもう老猫なので、年ごとに夏は辛いようです。 昨日ベッドに寝そべっていたので触ろうとしたら、避けられてびっくりしました。 超甘ったれ猫で、抱っこが三度のメシより好きなので、触ろうとして拒否される事などまずないからです。 普段ならあんまり乗り気じゃなさそうだな、という時でも、「抱かせてくれないの?」と言うと、喰い気味に「イヤ、抱かせます!」というように、自分から前足をこちらの腕にかけてくるのに。 よほど辛いんだな、と丸一日敬遠していたら、今日は夜になってやたら甘えてきました。 「寂しかったのに、冷たいんだから」と言わんばかり。 ちょっと勝手だけど、いじらしいのです。

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14歳が見あげる星

2009-06-06 23:45:00 | 本(本についての本)

勝てる読書 (14歳の世渡り術) 勝てる読書 (14歳の世渡り術)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2009-01-23

図書館の、こども室の本を物色するのも、前から好き。

そこでこの間見つけたのが、この本です。

以前この著者の『正直書評。』を読んでいたので、はたして、少年少女向けには、どんな本の紹介をするのかなぁ、と、興味を持って読みました。

すると。大人向けの本とほとんど変わりがない\(◎o◎)/!

“14歳の世渡り術”というシリーズ本の一冊で、14歳に向けた書評本なので、まぁ、そのくらいの年になればもう、大人の理解できる本はたいがい同じようにわかるよね、とは思いますが。

本の世界を宇宙になぞらえ、ジャンル分けは星座にたとえて、“ガイド座”“キモメン座”なんていうのから始まって、“中2病座”“前を向いて歩こう座”で終わる12章構成。(ジャンルの分け方も個性的)

とにかく性のことや死のことについての本もしっかり紹介していて、やはり私がガツン、ときたのは死にかかわる本についての章“デス座”。

けれど、良くも悪くも思春期のいっぱいつまった本を紹介した“中2病座”や、明日を信じたくなる本を集めた最終章“前を向いて歩こう座”の終盤戦までたどり着くと、ああ、やっぱりこれは14歳のための本だ、とふに落ちたりします。

熱くてピュアで、真摯なメッセージにちょっと感動する。

ずいぶん遠くに来てしまったけれど、14歳の少年少女が見あげる星(本)はどんなだろう、と、こっそり考えてしまいました。

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