わたしのデスクの前から見える裏六甲の山々に、ピンクの山桜がふわり、ふわりと咲き始めた。
3月中旬頃から、山の木々が紫を帯びた淡いピンク色に染まりだし、
春雪の季節をこえて、
東京の桜開花が告げられたあたりから、山々の中腹に傘をひろげたような淡い花が毎日増えていく。
真正面には
大きな桜だ。
南向きにしつらえたデスクからは、
普段は障子を半分だけ締めていることが多いので、左半分に光の陰影を愉しみ、右半分はこうやって春夏秋冬の移ろいを眺めているのである。
しかし、今年のサクラは気が早い。まだ3月で心の準備が揃わないね。
それでもどうにか、
昨日は、昼の2時頃に家の用事を終えたので芦屋川のサクラを観に行った。
谷崎潤一郎の細雪で、3姉妹が着物姿で歩く橋のたもと付近に立って六甲の山のほうをみるのが好きだ。
山から海へ流れていくせせらぎに沸き立つ、
春霞のようなものがみえるようである。
ああ、今年もサクラが見られたと、ほっと安堵した。
でも淡々としすぎて「赤」がたりない、美しい光沢のピンクの一歩手前という気がしたのは
わたしだけだろうか。
川沿いを歩いたあとで、山手の商店街にある
「うつわクウ」をのぞく。
瑠璃色をした小さな向付けがあって、とても気になったが
どうも小さすぎて、青豆か小梅くらいしか入れるものを思いつかなかったので、今回は見送ることに。
そして、「Bradipo cafe(ブラディーポカフェ)」へ。
ここは面白いカフェだ。
打ちっぱなしの空間に木の家具をあわせた落ち着いた店内、
視界からまっすぐ奧のガラス越しには
阪急電車が通るたびに車体の下半分と頑丈な車輪が見えたり過ぎたりするのが、とてもユニークである。
あまりに居心地がいいので
ヌワラエリアの紅茶を飲みながら
ユキ・パリスさんの
(以前雑誌でご夫婦のライフスタイルを取材させてもらったことがある)
「ずっとものさがし」と
パウル・クレーの画集を1時間もかけて読ませてもらった。
帰りには、駅前の肉屋さんでポークチャップ用に切った肉厚のポークと
揚げたてのコロッケを買ってかえった。
さて、長いこと、ブログを綴る気持ちになれなかったのを
どうか許してほしい。なぜなのか、自分でもよくわからないのである。
ブログのアドレスを知る数少ない友人からは、
「大変なことになっているの?」と心配もされたし、
「何かあったのかな、と思って」とも聞いてこられた。
しかし、軽く気落ちしている、といえば良いのだろうか。
それとも腑抜けのようにぼんやりしている、のほうが近いような気もするし
…。
仕事の校正ミスが印刷前に
発覚してドキドキし、
ひや汗ものだったりもした。
しかし、私の心持ちもおそらく明日(4月2日)には回復するだろう。
なんといっても娘の大学の入学式なのである。
いろいろこちらの戦略的ミスもあったし、先生のいうもったいなく惜しい気持ちも大いにあった。が、
結果としてわが家に可愛いサクラを「2つ」もたらしてくれたのだ。
いずれも京都の大学だ。嫌いなところは1校も受験しなかったので本人はまあまあ満足のようである。(京都人の評価は総じてよいという娘の話)。
学科は生活造形と英文で迷いに迷い、人生の岐路にたたされていたが、
最終的には就職のことを考えて得意な英語をいかした方向へ舵をきったようである。
第一志望にこだわって浪人は
明るい彼女にはやはりムリだ。
3月には山代温泉の魯山人ゆかりの宿に親子孫の3世代で旅をした。
その話はいずれ近いうちに記録しようと思っている。
3月中旬頃から、山の木々が紫を帯びた淡いピンク色に染まりだし、
春雪の季節をこえて、
東京の桜開花が告げられたあたりから、山々の中腹に傘をひろげたような淡い花が毎日増えていく。
真正面には
大きな桜だ。
南向きにしつらえたデスクからは、
普段は障子を半分だけ締めていることが多いので、左半分に光の陰影を愉しみ、右半分はこうやって春夏秋冬の移ろいを眺めているのである。
しかし、今年のサクラは気が早い。まだ3月で心の準備が揃わないね。
それでもどうにか、
昨日は、昼の2時頃に家の用事を終えたので芦屋川のサクラを観に行った。
谷崎潤一郎の細雪で、3姉妹が着物姿で歩く橋のたもと付近に立って六甲の山のほうをみるのが好きだ。
山から海へ流れていくせせらぎに沸き立つ、
春霞のようなものがみえるようである。
ああ、今年もサクラが見られたと、ほっと安堵した。
でも淡々としすぎて「赤」がたりない、美しい光沢のピンクの一歩手前という気がしたのは
わたしだけだろうか。
川沿いを歩いたあとで、山手の商店街にある
「うつわクウ」をのぞく。
瑠璃色をした小さな向付けがあって、とても気になったが
どうも小さすぎて、青豆か小梅くらいしか入れるものを思いつかなかったので、今回は見送ることに。
そして、「Bradipo cafe(ブラディーポカフェ)」へ。
ここは面白いカフェだ。
打ちっぱなしの空間に木の家具をあわせた落ち着いた店内、
視界からまっすぐ奧のガラス越しには
阪急電車が通るたびに車体の下半分と頑丈な車輪が見えたり過ぎたりするのが、とてもユニークである。
あまりに居心地がいいので
ヌワラエリアの紅茶を飲みながら
ユキ・パリスさんの
(以前雑誌でご夫婦のライフスタイルを取材させてもらったことがある)
「ずっとものさがし」と
パウル・クレーの画集を1時間もかけて読ませてもらった。
帰りには、駅前の肉屋さんでポークチャップ用に切った肉厚のポークと
揚げたてのコロッケを買ってかえった。
さて、長いこと、ブログを綴る気持ちになれなかったのを
どうか許してほしい。なぜなのか、自分でもよくわからないのである。
ブログのアドレスを知る数少ない友人からは、
「大変なことになっているの?」と心配もされたし、
「何かあったのかな、と思って」とも聞いてこられた。
しかし、軽く気落ちしている、といえば良いのだろうか。
それとも腑抜けのようにぼんやりしている、のほうが近いような気もするし
…。
仕事の校正ミスが印刷前に
発覚してドキドキし、
ひや汗ものだったりもした。
しかし、私の心持ちもおそらく明日(4月2日)には回復するだろう。
なんといっても娘の大学の入学式なのである。
いろいろこちらの戦略的ミスもあったし、先生のいうもったいなく惜しい気持ちも大いにあった。が、
結果としてわが家に可愛いサクラを「2つ」もたらしてくれたのだ。
いずれも京都の大学だ。嫌いなところは1校も受験しなかったので本人はまあまあ満足のようである。(京都人の評価は総じてよいという娘の話)。
学科は生活造形と英文で迷いに迷い、人生の岐路にたたされていたが、
最終的には就職のことを考えて得意な英語をいかした方向へ舵をきったようである。
第一志望にこだわって浪人は
明るい彼女にはやはりムリだ。
3月には山代温泉の魯山人ゆかりの宿に親子孫の3世代で旅をした。
その話はいずれ近いうちに記録しようと思っている。