月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

SNSとどう向きあう!?

2017-10-30 23:04:04 | 今日もいい一日

SNSとどう向きあう!?

コピーライターやフリーライターなど、クリエイティブ職に就いている人は、ほとんどが「SNS」(Twitter、Facebook、Instagram)と、
個人名のBLOGを有効活用して、自分発信(自己PR)を積極的に行っている。

これまで私自身は、仕事が忙しいのを理由に、これらをスルーしていたのだったが、
どんどん過熱するIT時代の今、(書籍よりも、圧倒的にIT的な媒体から情報を入手する人が多い)、
ソーシャルネットワーキングサービスの「完全スルー」という状況は、今後は通用しなくなってきたのでは、と感じている。

というのは、
私の通常業務においても、企業の広報や広告部を取材する場合や
また個人をインタビューする場合にも、
「あなたはSNS発信をどう活用しているか」、「あなたはSNSをどう思うのか」、という焦点で必ず、聞くようにクライアントにも指示されるのだし、
むしろ、取材の(企業や個人の)焦点として、この問題を取り上げる場合があまりに多いからだ。
不特定多数の人と、「つながる」は、潮流のキーワードでもある。


はっきり、言おう。
私は個人的には、このSNSというのがどうもしっくりこない、苦手です。
(※SNSをうまく活用する人が苦手という意味ではない、むしろ尊敬している。ただ自分はうまく出来ないという意味です)

そもそも、読者想定をしない相手に対して一石を投じる、というのは
大宇宙に向かって何かを吐き出すようで、なんだか怖いな、というもある。

また「このお仕事やりました」「こちらに掲載されましたから、ご一読ください」等のPRも、
胸のあたりがむずがゆくて、創作側の意図やこの仕事に掛ける想い、
社会への必要性などをサッパリと潔く、発信するのが実に下手なのである。
自身の個人的なニュースさえも、旬の時季を逃し、発信できないのが関の山なのだ。

とくにTwitterなどに限っては、私も最近アカウントだけはとってみたが
(遠方の友人がTwitterだけをやっているので彼女の近況を入手するため)、
秒速でTwitterを発信したり、リツイートしている同業者をみるにつけ、凄い!いつ仕事をしているのだろう、と思うとともに
世間の動向やニュースを、自分もフィルターに通過させてこれだけ書けるのだから、やっぱり凄い!きっとそういう人の頭脳には、
メモとペンが常にスタンバイして、(ということは、ボンヤリ生きていないこと)常に緊張感をもって考えている!のだろうな、と
憧れ的な気持ちで傍観している時が多いわけだ(…)。

では!一体どんなSNSが人の心にヒットするのだろうか、と自分の頭をひねってみると、
不特定多数の人が今、欲しい情報(もしくは考え方)を、欲しい時に、提案してくれるSNSが一番求められているのじゃあ、ないかなと思うに至った。
それもその人目線の記事を…!
これは、広告コピー表現のあり方と少し近い。

だけど、そこに固執する(こだわる)と、結局は自分が誰かに告げたい想いではなく、あくまで人様目線の情報を自分の中に探そうとして
相手に媚びすぎる情報になるのではないか、と考えてみたり。
そこを狙いすぎると、逆に臭くなるという節も。
総じて、じゃあ人に役にたつSNSの情報=自分が発信したいこと(伝えたいこと)が (=で結ばれており)
ストレスなく端的(一言)に伝えられたものがベターだと思うわけだ。

せめて、自己自慢にならないSNSにしたいなと、思う。(個人的には)
読んだ人が良い気持ちになるものや、ハッピーな気持ちなれるものを、自分は書こうと思う。

そう思うと、仕事的な意識でもって頭をひねってみなくてはならないのだ。
(本心をいうと、SNSはプライベートの発信源。だからあくまで遊び的要素で楽しく行きたいけど…!)

そこで、ある日先輩のコピーライターの方にSNSについての見解を聞いてみた。
彼女は、さも関心なさそうにポツリとこういった。
「やっぱりBLOGって。編集したら1冊の本になるくらいのレベルの高さで書かなきゃ、書く意味ないんじゃないの?
そうでない限りは、むしろやらないほうが綺麗だよ」。
そうか、、、またハードルがカタンと一段上がった。
確かに私の周りにいる同世代の同僚や先輩は、SNSは見るもの、
(人のモノを見るもは好きだけど発信はしない)とばかりに全くNOサンキューという友人が圧倒的なのである。

そんなある日、たまたまが重なって偶然的に出かけたある講座で壇上に立った
講師の女性(フリーライター・編集者)の話が、私の心をとらえた!!
彼女の話は実にユニークで、伝わる文章とは何か、について論じていらっしゃるのを、私は熱心に拝聴させて頂いた。
また、自分の略歴の流れや、これまでの人生観などを語った上で、最後にこう言われた。
「起承転結、でキチッと治まる文章ほど、つまらない退屈な記事はありません」
「それに見たまま、感じたままを書きっぱなしにする文章は絶対に伝わらない。
なぜ?これを伝えたい、伝えようと思ったのか。その想い、そこを肝として編集する。
自問自答している文しか、結局は伝わらないと私は感じています」。

ヒー!! 鋭い。そして自分の中に、サーッと光が駆け抜けた気がした。
衝撃が走った。

そして、その人のSNS(BLOG)をみたら、さらに私はパソコンの画面から、目が釘づけになり、そこから目を離せなくなってしまったのだ。
自分の今携わっている仕事が一瞬、真っ白になるくらいに。

そこで私は、最近作ったばかりのTwitterアカウントから、彼女のアカウントに(講義内容について呟かれていたので)メッセージを送信した。
すると即、「いいね!」をその講師の女性はクリックレスポンスで返してくれたのだ。
そして、返信メッセージがポンと送られてきた。それも瞬時に。
ほぅー!これが、ソーシャルネットワークビジネスで“つながる”ということだ、と私は瞬時に理解したのだ。

私のFaceBookには、110名ほどの友人がいて、
時々(数カ月に1度くらい)コミュニケーションを交わすが(いや発信しているが)、
でも、ほかのSNSでもつながりましょう!とは実のところ、ほとんど呼びかけていない。
自分が、SNSで何を伝えたいのか!それらの意味と発信すべきコンセプトみたいなものが、もっと鮮明になってからでいい。
それまで実験的に、というか試行錯誤…というか、探ってみようと考えている。(本当にできるかどうかは別にして…)
本当は、目先の仕事優先で、早く早く原稿を!とお尻を叩かれている今の現状としては、
全くもって進展はしていないのだけれど。。。。

どこからか、もうまどろっこしいな。「楽しくやろうぜ、楽しく!」という声が聞こえた。