宣伝会議2018年1月号の私の広告論
高橋久美子さんのインタビュー記事を書かせていただきました。
高橋久美子さんは、チャットモンチーの元・ドラマーでエッセイスト。
熱狂的なファンも多いので、その方々の気持ちを裏切ることのないようにと、心に念じながら記事を書いたのは、
11月のことです。
ちょうど私のMacBook pro(マックブックプロ)に紅茶をこぼして水没させ、
逝ってしまったその後2作目の仕事でした。
仕事の発注が降り積もっていくのに、Macを自然乾燥で蘇生したいと祈り
3日間。
いつもの環境で制作できないジレンマに陥りながら(別マシンのポメラでメモる)、
文章を書くことを、こうまで欲求する体になったのかということにも
我ながら驚き、その他いろいろな発見や後悔も、錯綜した時間でした。
制作をはじめる時は、さあ書くぞという気合いとともに
チャットモンチーの代表作「ハナノユメ」をYouTubeで流し、そのたびに
彼女が紡ぐ言葉たちの、けなげさに打たれて、涙が出ることもしばしば。
久美子さんの大地に根をはったようなたくましい生き方も繊細な詩の余韻も、
ふわっとして柔らかいのに確信のついた言葉の世界感、その切なさに。
何度もやられました。
「今の時代は他の人の視線を気にしすぎる。
共感やシェアしすぎだではないか」と。
「誰とも共感しない自分だけの好きな物や、人にはわかりえないものを見つけること」
孤独な時間を大事にして自分だけにしかできない発見をしてほしい。
他人と違うこと、
そういう感受性をもったことはむしろラッキー!と誇るべきだ」
というような事を語っていらしたのが印象的。
本当にたくさんの発見や勇気をもらったお仕事となりなりました。
クライアントの担当者をはじめ、関係者の皆様方には
とても感謝しております。
同雑誌には、メルカリやクラウドファンディングなどに代表される「所有したくない」消費意識。シェアリングビジネスについての特集企画のほか、
パナソニック宣伝100年の軌跡などが掲載されています。