雑感 独り善がり

日々の思いや怒りを自分勝手な考えで綴る

豊洲への移転の可否判断と、諸々の事態の責任の所在を明らかにするのとは別の問題

2017-03-21 05:00:55 | 政治
石原慎太郎と言う人。
『太陽の季節』で鮮烈デビューし芥川賞。
弟もその映画でデビューし一躍スターに。
まばゆいばかりの石原慎太郎・裕次郎だった。
裕福で自由奔放でそのくせインテリで、ビジュアルもカッコいいと来たら、本当に”時代の寵児”と言うのが
ピッタリの兄弟だった。

そんな石原慎太郎が自身が望んで会見を開き、そして今回百条委員会に出て話をした。
”歳取ったな・・・・”というのが率直な感想。
歩き方もおぼつかない。一時代を築いた人の老いた姿と言うのは正直、見ていてあまり良いものでは無い。
2年前だかに脳梗塞を患ったと。そして字が書けない、ひらがなさえもと。
ただ私が見て思ったのは、話す力は少しも衰えてないよ と言うこと。
勿論、本人喋り難くはあるのだろうけれど、話の内容は非常に理路整然として簡潔明瞭で、頭の良さを再認識
させるに十分なものだったと私は感じた。

はっきり言って、”おじいさん”の石原慎太郎を百条委員会に呼んで問い質すということにどれほどの意味が
あるのだろうと思ったよ。慎太郎が良いとか悪いとかでは無くて。
あの浜渦元副知事も、えらく気色ばんで発言していたが、あの高圧的な態度は、物言いは、一体何?と思った。
他にも岡田元市場長?
言った・言わない、報告した・聞いてない、一任していた、記憶に無い・・・・どうせそんなことだろうと思ったよ。
一癖も二癖もある様な曲者揃いのあの面々が、まともに本当のことを言うはずが無い。
何が”水面下でなら言ってやるよ”だ。一体何様?
水面下が悪い言葉とは思わない?まあ普通は良い意味ではあまり使いませんね。
『根回し』と言えば聞こえはいいが、『裏工作』『こそこそ』ならどうよ?そういう意味だよ。

そもそもこの豊洲の問題と言うのは、汚染遮断の為の盛り土が為されていなかったということから始まったんだと
思うが、今の最大の関心事は”地下水の汚染”と言うことになってしまっている。
でも問題は
・何故在るべきはずの盛り土が無かったか?と言うことは経緯が明らかにはなったが、変更されたことの責任は
 曖昧だ
・そしてどうして建設費が高騰したのか?と言うことの答えは出てないし
・東京ガスと土地売買の契約を結んだ際に、東京ガスが更なる土壌汚染対策費を負担しないという
 『瑕疵担保責任の免責』が盛り込まれたことは一体誰がいつ誰と決めたのか?そしてそれは又何で?
 ということは全く分かってはいない
そもそも、高騰した建築費だとか為されるはずの盛り土が無かったとか東京ガスとのおかしな契約の中身とか
それらが皆、利権だの利害だの金銭の授受だの、そういうことに絡んでるんじゃないか?という疑いが
あるから問題になっているのでは無いの?
それこそあのドンとやらの内田を呼ばなければ何も解決しないと思うが。関わってないとは到底思えない。

そして、ここが一番問題なのだが、で、果たして豊洲には移転出来るの出来ないの?ってこと。
地下水の有害物質のことはもう結論が出た。専門家は地下水に関しては問題ないと言っている。
サイエンス上のいわゆる”安全”ね。
でも小池さんは”安心”が無ければいけないと言っている。それは石原さんが決めことだと。
しかしね、盛り土の問題が発覚してから、やれ地下水だ東ガスだと問題はあちこち出て来て、こう言い方をすると
問題があるかも知れないが、小池さんが都知事として腕の振るいどころを見せつけるには、うってつけの状況が
用意されたとは思うよ。
そして地下水の汚染に関して言えば、大騒ぎになればなるほど、移転する側の人も一般の人も”豊洲は・・・”と
言う風潮になるのは否めない。いわゆる風評被害ってやつ?

どうするんだろうね?小池さん。
さっさと結論出すだろうか。都議選の政争の具にする?だろうね。だから引っ張りたいかもね。
しかししかし、一番迷惑被っているのは豊洲に移転しようと思っていた人たちだ。
もう判断材料は出尽くしたんだから、あとは一日も早い結論を出すことが小池さんの役目じゃないんですか?
誰かを問い質して責任の所在を明らかにする作業と言うのは追々やればいいことでしょ。
それと移転の可否判断は別のものだと思うが違うだろうか?