先日泊りに来た孫がベルトを忘れて帰った。いつも『忘れ物無い?』と聞いて見回して送り出すのだ
けれど、帰ってからソファの陰に隠れているのに気が付いた。特に急がないのかな?次に渡す?
送る?位に思って私もすぐに連絡はしなかったのだが、実はそれは学校の制服用だったらしく、
明日要るとなった夜遅くに娘から連絡。
『なんで私服にそのベルトするかなぁ・・・』と娘。丈に比べてウエストが細いので、ベルトが無いと
ズボンがずり落ちるらしい。しかし、どんなベルトでも良い訳では無いと。
おとーさんが取りに来るのも気の毒な時間だったので、翌日学校には別のベルトを渋々して行ったらしい。
自分が悪いの解っているから文句は言わない子だけれど、いつも機嫌の良い子が珍しくテンション低目で
登校したと、朝娘からメール。
速達で送ろうと準備していた私はメールを見て『郵送やめる。今晩持って行く』と返事。速達で送ると
着くのは翌日だが朝には間に合わない。翌日もそのベルトが無いのは可哀想で、1日も早く渡してやりた
かったのだ。娘は『えええぇ?大丈夫なの?』と。案の定、その日は腰パンで帰って来たらしい。
仕事終わっておやつのお土産持って行くと『有難う』とニコニコ顔で玄関で迎えてくれたが、私はまだ
用事があったのでモノを渡すとすぐに退散した。するとその後娘からメールが来て『J(孫)が言ったことを
伝えたいから、後で電話するわね』と。何だろ?
その内容ね、聞いてて涙出そうだったよ。
おばあが死んだら泣くだろうなとJが言ったと。急に何の話かいな?
父方の祖父が亡くなった時、自分はまだ小さくてピンと来てなかった?ひいばあ(私の母ではない。
まだ健在)も父方の祖母も、亡くなったとしても泣くかなぁ?と。
要は、他のじいばあと私とでは関わり方が違うから、亡くなった時の悲しみも違うであろうと言う様な
ことらしい。
いつもおばあに、頑張って働いて貢いでねと、何でも買ってくれるから好きみたいに冗談ぽく言う
けれど、本当はそれだけでは無いよ。おばあには感謝しているよ。言わないだけで と、言ったそうな。
はいはい、おばあはそんなこと十分解っているよ。
その日も私は、孫たちの好きな果物をあれこれ買って行ったのだが、Jの好きなプリンも2個だけ買った。
重いので2個だけ。娘曰く、本当はJはお土産にプリンが欲しいと言ったのだけれど、おばーちゃんは
果物買うと言ってたし、重いのでプリンまで頼むのは気の毒だと思い言わなかったのだと。
だから底の方にプリン入っていたのを見てびっくりよ!と。
へっへっへっ、以心伝心よ。お互いの想いが通じたわ。
そりゃね、手の掛けようが違うよ、Jは。どれほど触りまくったと思ってんの。孫はどの子も勿論可愛い
けれど、Jは他の孫に比べて私が構うと言うか面倒見ると言うか、そういう状況が揃い過ぎてた。
私は思う存分触らせてもらった。いつも私が抱っこすると胸ですぐに寝た。娘曰く『お肉がいっぱいで
クッションが良いのね』と。
どの孫も可愛い可愛いと慈しんで来た。甘くてそこそこ厳しいおばあだ。
下の女の子も『おばーちゃん大好き💛💛!』とハートマークをいっぱい送って来る。
娘は『もうこれで思い残すこと無いのでは?いつでも心置きなく死ねるって?満足?』と。
『いやいやまだ早いわ。あと10年位はね』
仕事もイマイチ上手く行って無くて、身体もしんどくて、テンション低めで気合が入らない状況が
続いているが、Jのしみじみの言葉はおばあにとっては珠玉の言葉。それを糧に又頑張れる。
穏やかで明るくてポジティブで優しくて頭も良くて。よくぞこんないい子に育ってくれたことよと、
感謝しか無いよ。ありがとう。私、こんな結構で幸せなおばあになれるとは夢にも思わなかったよ。