私は日本電産の永守重信会長が好きだ。ファンである。
勿論会ったことも言葉を交わしたこともある訳はない。あんな偉い人に。でもずっと前から好きだった。
テレビや新聞やニュースでしかお目にかかれない永守さんが。
何が好きかって、ひとことで言えば、素晴らしく ”カッコいい”
いや~、あんなカッコいい人はそうそう居ない。なかなかお目にかかれるもんじゃない。
すごい人だと思っている。
一代で凄い会社を作り上げた。でもただそれだけじゃない。
言いたいこと、というより言うべきことをはっきりキッパリ言う。歯に衣着せずに。
言っていることがいちいち私にとってはツボ。めちゃ納得。激しく同意。うんうんと頷く。
言葉に裏も表もない。と思う。気持ちいい。
誰に忖度も遠慮もしない。する必要が無いから。変なしがらみなんて無いから。キレイだから。
決断が早い。
仕事する上では、あんな上司の下で働ける人は幸せだなぁ・・と思う。勿論しんどいだろうけれど。
やることやる。
オリンピックの時は自分の会社の人がメダルを取れば、ぽーんと1000万円!多分それも永守さんの
ポケットマネーだ。お金にも綺麗。気前がいい。気持ちいい。男前だ。
人間と言うか、中身と言うかは知らないが、多分表に出ているのとあんまり変わらないお人なのでは
ないだろうか?と勝手に感じている。
そんな永守さんの記事が今日新聞に載っていた。
『常識にとらわれない大学経営』と。面白かった。
永守さんは言う。
創業時はオイルショックで応募者には困らなかったが低偏差値大学の学生しか来なかった。
会社が発展すると関関同立、やがて東大京大など一流国立大卒も増えた。
しかし多数の大学から採用して分かったのは大学の偏差値と入社後の仕事ぶりには何の関係もなかった
ことだと。
世界的新製品を開発し会社を大きくしたのは創業時の採用組だと。いわゆる低偏差値大学組ね。
”一芸に秀でた人材””とがった人材”が必要なのに、センター試験の様な愚かな制度で若者を振り分ける。
たくましいリーダーも育たなければ革新的な会社も生まれないと。
人間の評価にはIQとEQがあり、IQは持って生まれたもので努力で何とかなるものでは無い。
しかしEQは感情指数であり情熱や熱意・執念・最後までやり遂げる意欲などであり、要は”やる気”
であると。EQは教育と経験でいくらでも伸ばすことが出来る。IQよりEQの高い人を採った方が
良いと永守さんは言う。
東大卒や京大卒が優秀だったなら、大学教育には手を出さなかったと。
工学部は文科省の認可がなかなか下りなかった。定員が200人も居て誰が卒業生を採用するのか?と聞かれ
誰も採らなければ日本電産が全員採用すると言ったら納得してもらえたとか、モーターを中心とした学科
を持つのに”前例がない”と言われたり。前例がないから風穴開けるのに、全額自分の寄付で賄うのに
何をグダグダ言うのか?と。変革がイヤなんだねと。役人だからね。それも日本の。
そんな話を興味深く読んだ。
今の学校教育は教えるだけで人を育てていない。家庭の最大の関心事は子どもの教育と家族の健康。
最後の天職だと思い全財産を教育と医療に使いたいそうだ。
2025年に関関同立を抜き、2030年には世界ランキングで京大を抜くそうだ。京都先端科学大学。
28歳で創業した時、売り上げ1兆円を目指すと宣言し、2014年に実現した。信念の人だ。
永守さんは今75歳かなぁ。最低でも2030年の世界ランキングで京大抜くのを見届けるまでは
元気で居なくっちゃね。
あんな小気味のいい永守節を、私はずっと聞いていたいよ。