レモンバーム 21
17世紀頃の蒸留装置の一つ。
★ 1676年、ガレノス( Aelius Galenus or Claudius GalenusSeptember 129 AD – c. 200/c. 216), 又は Galen、 Galen of Pergamon )とモーズ・シャラス( Moyse Charas 、1619年 - 1698年)が王室薬局方の中で、「レモンバームの蒸留抽出法」及び、抽出したメリッサオイルをナツメグオイル又は香りのよいルートオイルと混ぜて使う方法について述べています。『若い、柔らかい、多汁のレモンバームを刈り取り、葉と種を潰して大きな銅製の窯に入れて蒸留します。』
【 窯は図の ( B )を指します。刻んだレモンバームと水を入れます。加熱された水蒸気はレモンバームの成分を溶かしこんで C, G, H を通り、少し冷やされて樽(M)の中に溜まります。揮発性のいわゆるエッセンスは、この装置では少し不十分ですが、( I )に溜まります。水溶性蒸留物とその中に溶け込んだオイルは ( L ) の中に出てきます。オイルは水の上に浮かんでいますのでそれを掬い取れば、レモンバームオイルが手に入ります。 】
ガレノスは上にあるように古代ローマ帝国のギリシアの医学者です。『古代に集大成された医学が1500年以上ルネサンスまでヨーロッパ医学の根幹をなした。』 とはよく言われるのですが、ルネサンスとはいつまでを指すのか漠然としています。しかし上の局方をみる限り、1680年であってもガレノスの姿ははっきりと輝いているようです。
有名な解毒剤を考案したモーズ・シャラスについては次回に。
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