杏の読書日記プラス

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プラネタリウムのふたご

2006-01-06 21:11:16 | 
いしいしんじの作品~

山間の村のプラネタリウムに置き去りにされた、双子の男の子。銀色の髪を持つ二人は、彗星の名前を分け合い「テンペル」と「タットル」と名づけられる。

村には、化学工場があるだけで、人々の娯楽といえば、酒場での噂話とプラネタリウムぐらいのものだった。プラネタリウムでは、一日に六回の投影が行われ、二人はその中で育っていく。

二人が十四歳の夏、村に奇術師のテオ一座がやってくる。一座の舞台に魅了された二人は、毎晩鑑賞にでかけ、そこで、事件が起きる。運命が、二人を大きく引き離す。

五年後、一人は手品師に、一人は星の語り部になっていた。
テンペルとタットルは、それぞれの場所で、それぞれの時間を刻み、生きていた。
そして再び、二人の時間軸が交差しようとしたその時に、物語は、突然、終わる~

~とても、せつない作品でした。
テンペルとタットルの人生は幸せだった、と信じる一方で、もっと違う結末もあったのでは、と思ったりします。

いしいしんじの作品に流れるもの~上手く言葉にはできないけれど、深く感じる作品でした。

★★★★☆

プラネタリウムのふたご
いしい しんじ著講談社 (2003.4)通常2-3日以内に発送します。
コメント
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