杏の読書日記プラス

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博士の愛した数式

2006-01-08 22:33:05 | 
初の小川洋子作品~

「ぼくの記憶は80分しかもたない」背広の袖に留められたメモ。この背広を着ているのは、数論専門の元大学教師、64歳。彼は47歳のとき、交通事故にあい、脳に回復不能のダメージを受け、記憶障害者となる。
彼のもとに派遣された家政婦は、10歳の息子とともに、博士との時間を共有していく。それは、数字をこよなく愛する博士に、二人が寄り添う暖かい時間であった。

数学って、聞いただけで、なんとなく敬遠してしまいがちな作品を手にしたのは、映画化で話題になっていたから。深津絵里さんが好きだから。
第一回本屋大賞~にも、惹かれました。

~読んでいて、映像が浮かんでくる作品でした。
博士役は、寺尾聰より、もう少し年上の役者をイメージしたけど、ふかっちゃんはピッタリ!!

いしいしんじの「麦ふみクーツェ」にも、素数で頭がいっぱいの数学者がでてたので、数学って、魅力溢れる学問なのかな?と思い、なんだか、興味が出てきたぞ~と、図書館で「はじめまして数学1,2」を借りてきました。あら、びっくり。本書の参考文献でした。

実はね、小学生のとき、算数の「考えましょう」という単元が大好きでした。
つるかめ算や流水算など、教科書以外の問題を捜しては解くのに夢中だった、あの頃を思い出しました。
でも、中学で、関数に出会い、数学とは決別。高校で、三角関数に敗北宣言して以来、数学とは無縁の日々でした。
でも、この作品を読んで、数学&数字って、おもしろいかも?と改めて思いました。

記憶障害の博士は、数学者としての成功はなかったかもしれません。
でも、その生涯を数学に捧げることができて、幸せだったのでは。

この作品は、ハッピーエンドの作品です。
本も楽しめるし、映画も楽しめる~ことでしょう。

★★★★☆

博士の愛した数式
小川 洋子著新潮社 (2005.12)通常24時間以内に発送します。

コメント (4)
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