心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

牛の寝通りから大菩薩峠へ。

2018-06-04 19:00:00 | 山日記
昨年訪れた大菩薩嶺。
今の時季賑わいをみせているだろうから、今年は静かな山歩きをしたくて、小菅村からのルートを計画した。

川久保の登山口が分かりづらくスタートがあたふたしてしまった。
気持ちと呼吸を整える間もなく、杉の人工林の急な坂を登って行く。



坂がなだらかになると、広葉樹の緑溢れる森になる。



田元、小菅の湯からの道が合流するモロクボ平に到着。この辺りまでくれば登りらしい登りもなく、散策気分。



見上げれば緑のグラデーションがなんとも美しい。



尾根の北斜面のトラバース道を行く。ブナの木も見えるようになる。
登りでかいた汗もすっかり引き、涼しさを感じる。



大ダワに到着。広場に出て青空を満喫。再びこんもりした森に入って行く。



朴葉を透かして陽が射し込む。
自然の織りなす模様が印象的。



森は深みを増す。吸い込まれていくかの様に歩いて行く。



榧ノ尾山。今回初めて山らしい名前の所にやって来た。とは言ってもピークではないので標柱がなかったら解らない。



ブナの傘の下。
自分を見守るかのように見下ろしている。



今まで平坦な道程だったが、急に登りに差し掛かる。身体が鈍っていたのでキツく感じられる。



長峰との分岐までやって来た。ここで大菩薩から延びる山々が見える。



この茂みの先に山嶺が待っている。



山嶺を下れば石丸峠に辿り着く。
今まで見てきた森とは違う草原の風景に惹かれる。



石丸峠を振り返る。長い道程を歩き通して来た事を実感する。



今日最後の登りの先はコメツガなど針葉樹の森。



今日初めての苔の森。



そして今日のゴール、大菩薩峠。
よく頑張って歩き通したものだ、と我ながら思う。



奥秩父とはまた何処か違う魅力を持った牛の寝通りの山旅。
こういう山旅もいいなと感じるのは年齢からか、いや経験からか。
とにもかくにも、思い描いていた山旅を実現出来た事に今はただ満足している。


(終わり)


笠取山と唐松尾山へ、その2。

2018-06-03 19:00:00 | 山日記
唐松尾山方面へ降っていく。こちらは直滑降とまではいかないものの、かなりの坂道を下る。


降りてしまえば、笹の原が広がる長閑な平原。ここなら風が当たらず寒さも感じない。



笹が広がる斜面を登ると、朝日が眩しい。



平坦な尾根道を進む。陽射しは暖かいが、左側から冷たい風が吹き抜けてくる。



次第に尾根が細くなってくる。
風の吹き抜けも強くなってくる。



この先は難儀な岩尾根となる。



岩尾根につけられた登山道はシャクナゲの中を抜けて行く。
見頃は過ぎていたが、一部まだ花を付けていた。


視界が開け、唐松尾山の山容が見える。まだ先は遠い。



そして足元は急な岩場の下り。中々油断ならない。



そして、またも鬱蒼とした森の登り返しが待っている。陽射しの眩しさは足元からも感じる。



暗い森の登って行くと、前方が切れ、明るく見える。もしかしたら山頂か。



唐松尾山の山頂。危うく見落としてしまうところだった。
木々に覆われているので展望はきかない。



南斜面を下っていく。秩父方面からの風が当たらないので暖かく感じる。



崩落地から見えるのは東に延びる山々だろうか。



将監峠の分岐を過ぎる。この辺りまで来ればもうキツい下りはなく、ノンビリ歩いて行く。



小梨の花の白さが青空に映える。



スキー場のようなグラスの斜面を下ると将監小屋に到着。



小屋からは林道を下っていく。
今回も飽き飽きするくらい長い道程だった。



振り返ってみれば、予想以上にアップタウンのあるコースで、決して楽勝とはいかなかったが、青空の下清々しい気分で締めくれた山旅となった。

次に秩父の山旅を考えるのなら雁坂峠から甲武信ヶ岳方面となりそうだが、気が向いたらまた今度、ぐらいのつもりでいよう。

(終わり)

笠取山と唐松尾山へ、その1。

2018-06-02 21:00:00 | 山日記
雁峠付近から見た笠取山。
あのまま歩いて行きたかった。
その想いを携えた今回の山旅は笠取山から唐松尾山へ向かう。


雨はすっかり上がり、今日一日の晴れが約束されているかの様な明け方の空。



登山口からは石畳の歩道。歩き易すぎて返って戸惑う。



まだ昨日までの雨の湿気を含んだ空気が重くまとわり付く。



せせらぎの音が心地良い。澄み切った清流は目にも優しい。



登山道を覆う木の新緑を通して朝の陽射しが眩しく感じられる。



峠までは歩きやすくなだらかな道が続く。



峠道は林道。そして林道はそのまま小屋まで続いている。



笠取小屋。山小屋というより、キャンプ場のようなロケーション。



林を抜けると、マルバタケブキばかりの草原。鹿の食害のせいだろう。



さらに進むと、ついこの間訪れた雁坂峠から延びる山々が見える。



この道を行けば雁峠へ至る。朝なのに寂しさを感じる光景。



小さな分水嶺を越すと、笠取山が見えてきた。
秩父方面からの風が冷たくて我慢出来ず、ここで一枚羽織る。



視線を落とせば、朝露に濡れた草むらが光る。



笠取山へは直登ルートなんだ、と驚く。



見上げれば結構な斜度。一気に登っていく。



山頂から見た富士山方面の景色。



雁坂峠方面。ここ迄登ってしまえば視線と同じぐらいの高さ。
あの日見ていた笠取山に今自分がいる。



もう一つあった標柱。本当はこちらが山頂なのだろう。



(続く)