NNTT:ドン・ジョヴァンニ

2014-10-26 | オペラ
思い立ってドン・ジョへ。
モーツァルトの5大オペラの中では最も苦手な作品。主な理由は音楽的にではなく、ストーリーなのだが。
舞台をヴェネツィアに移していることを除くといまどき珍しいほどオーソドックス。細部はともかくどこかの映像と似た印象も。
2幕になるとドイツの森を思わせる舞台になるがヴェネツィアに行ったことがないのでよくわからない。
ヴェネツィア=死のイメージはどこからだったか?よく言われるドン・ジョの持つデモーニッシュな面と呼応しているのだろうと思われたが1幕幕切れはカーニヴァルの様相。
なるほど殊更ダークサイドに陥ることなく淡々と進む音楽も納得。
タイトル・ロールは一昔前のオペラ歌手然としたすっきりしたプレイボーイぶりは板についたものだが、ドン・ジョとしての凄みに欠く。
アンナとツェルリーナはアンサンブルでは埋没していたような印象。アンナはレチは大変素晴らしいのだったと思うが、アリアになると一気に魅力を失うのが誠に残念。
多分ツェルリーナには期待するものが大きいのだろう。


NNT:パルジファル(10日)

2014-10-12 | オペラ

初日疑問だった部分もいくつか解消。例えば槍。巨大な槍だったり、2幕幕切れの槍といったこと。一目瞭然。
全体としては舞台機構を使って唯一のセットでみせたが、読み替えというよりは読み込みといった印象。和風テイストには折衷的で違和感が強く無理がある。歌舞伎風読み替えはリングと同じくらい可能性はあるのでは。非キリスト教的ということは別に2幕は21世紀になっても変わらないのか・・・。
声に関しては各キャストとも初日と比べると精彩を欠く。これはオケがこなれてきた分だけ音量が上がったとも考えられるがややお疲れか?

次にパルジファルを観られるのはいつになるのだろう。


Mr,S ベト7

2014-10-09 | コンサート

何を書いても正しく表現できないような気がするのだが一応。

91歳を迎えた指揮者を聴きにサントリーホールへ。
この指揮者はもっともっと厳しい音がしていたと思う。この日指揮者は急速に齢を重ねた印象があり、左右のバランスが悪く、指揮台までが遠い印象。心なしか指揮が小さく肩から上に腕が上がらないようにも思われた。
7番の第1楽章からの指揮台に左手を置く仕草や2楽章で1度だけだと思うが咳き込む姿・・・。このあたりから音楽は飛躍的に生気を帯び始める。

ベト7はなんとなくあざといというのは言い過ぎか?


NNT:パルジファル 初日

2014-10-02 | オペラ

和風テイストのパルジファル。
台本から非西洋的(非キリスト教的)なモノをこれだけ抽出できました、という事以上は今のところは不明。もう一度観る予定なので少しは理解に近づくか?
舞台は電飾パネルを立体的に10枚ほど八つ橋風に連ねたもの。観客は4時間ブライトボックスを見続ける過酷な状況となる。
外国人キャストは初日から好調とみた。日本人は男声が概して…。オケは直線的な舞台の影響かどちらかといえば明晰な印象。