「添付文書」を皆さん自身がお読みになることの重要性を理解していただくために、
女の子をお持ちのご両親に“クスリ”という面からひとつの実例を示させていただきます。
子宮頸がんワクチンが国内で承認され、接種が開始されたのが 平成21年(2009)12月
平成25年(2013)4月から「定期接種」開始
同年6月 副反応が頻発し「積極的な接種を勧めることを一時中止」
現在にいたるまで、この一時中止は取り消されていません
このワクチンについて書かれた書籍が 3冊 あります。書かれた著者の方の立場・視点がどこにあるかを
私の私見ですが、上記に記してみました。
それぞれの本の内容は平易なのですが、「問題の根」自体がとても難しいことのため、
私自身もまだまだ勉強してみないと理解も、まして意見も述べられるものではありません。
自己学習を進めるために、Step by step別館 「子宮頸がんワクチン問題を考える」を作り、
この3冊を中心として情報と知識の集積を試みようとしているところです。
「子宮頸がんワクチン問題を考える」https://cervical-cancer7.webnode.jp/
この Step by stepを訪れる皆さんの多くは女の子をお持ちだと思います。お子さんの突然の病気に戸惑い
どういう病気なのかを理解し、これからどういうことをしたらよいのか、考えるための参考が欲しくて
検索して、ここに辿り着いておられると思います。
私が最近記載している事は、「添付文書」というものがあること、この「添付文書」をベースとして、
主治医の先生と話をすることが、お医者さんと皆さんとの相互理解を得る為のツールになるとともに
「医療事故」を防止するツールにもなりえることをご説明しています。
このワクチンを巡る副反応による障害は、すでに医療裁判にかけられており、
これから相当の年月をへて、なんらかの結論に至る道筋を通ることになります。
ワクチンが原因であったかどうかは「不明」です。推進される方は、「因果関係は証明されていない」
ゆえに、子宮頸がん予防に効果のあるワクチン接種は正しいのだ、と主張されています。一方、懐疑の
眼差し、あるいは反対の立場の方は、ワクチン接種後にこれまで「普通に生活」していた子どもに
様々な有害事象が発生しているのだから、何らかの原因がワクチンにあったはず、という主張をされて
います。
その相反する立場の方々の主張や意見、そしてそれぞれの立場から示されるデータは、まさに「白と黒」
どちらが正しいと判断する以前に、理解しようとすればするほど、自分の頭が混乱するような事態に
なっていきます。
☞ 何が争われているのかに興味がおありの方は、別館 「子宮頸がんワクチン問題を考える」を
ご覧いただければと思います。 まだ工事中の部分が多く残っているのですが、それぞれの主張の概要は
掴んでいただけると思います。
ワクチン問題については、私は門外漢ですので、何も判断できませんが、この問題においても
ひとつ言えるだろうことは、接種が始まったとき、製薬メーカーが出している「添付文書」を誰か
読んだ人がいたのだろうか? ということです。
このワクチンを (小)中学、高校の女子生徒に接種するまでには、
・行政当局 (上は厚生労働省の役人から、市町村現場サイドの役人まで)
・ワクチンを推進した産婦人科学会などの医学会の専門家
・政治家
・接種に携わった医師等の医療機関の医療関係者
・学校において当該接種事務に関わった方々
・テレビ、新聞、その他媒体で「広告活動」に携わったメディアの方々
そして、接種を受けた本人(お子さん)とご両親
製薬メーカーの添付文書の内容を、意訳すれば、次のようになります。
(1) 幾つか子宮頸がんに関与すると考えられるウイルスのうち 2種類にだけ効果がある
(2) 接種前に、性体験をしている女の子には効果はない
☞ 接種後に性体験をもつた場合も、効果があるのか、どれだけの期間の効果が
あるのかは 3冊の本からは読み取れませんでした。
(3) この接種をしたからといって、一生子宮頸がんに罹らないとは言えない。
定期的な子宮頸がん検診は必要である
(4) (小)中学、高校...12歳から17,18歳で接種した場合も、その予防効果がどれだけ持つかは
わからない。
☞この点については、近年の研究等から、効果は約10年は継続しそうだ、ということが
報告されているようです。
逆に言えば、10年後の 20代にまた接種が必要、さらに10年後の30代にも必要....
という理屈になりそうですが、この点についても 3冊の本から読み取れませんでした
また上記に記したように、この10年という期間が、性体験を持った人も含むのか
あるいは、性体験はずっと持たない場合なのか、についても 3冊の本からは
読み取れませんでした
と、こういう記載をした場合、あくまでも、後付けの仮定の話になってしまいますが
もしこのような記載が販売開始された平成21年(2009)にインターネット上にあったならば、
当該ワクチン問題は発生していなかったかもしれません。
添付文書とは、医療関係者だけのものではありません。患者さんのためにもとても重要な情報を提供して
くれる文書です。
どうか、そのことを心にとどめていただき、側弯症に限らず、これからの一生という長い時間のなかで
クスリを服用するとき、いかなる手術を受ける時にも、それに関わる「添付文書」を入手して
読んでみて、不明な部分は、主治医に質問する。という習慣をつけていただければと思います。
お子さんの身は、ご両親が守ってあげる。
いつの時代も、どんな世界であれ
それが親というものだと思います
august03
追記: ビジネスとしての側面を試算してみました
国内で接種が開始された当時の接種料金の資料が見つかりませんでしたが、
現在(2018年12月)ネツト検索で見つけることができた接種料金の1例は下記のとおりでした。
https://www.kansaih.johas.go.jp/kakuka/shinryo_list/kakuka14/kakuka14_5.html
・カウンセリング料 5,143円(初回のみ)
・ワクチン接種料(1回につき) 15,429円 ........ 接種は3回必要ですので 計46,287円
合計 51,430円
仮に、現在の日本の若い世代の人口は、年齢あたり約100万人ですので、
例えば、ビジネス的には、次のような計算をすることができます。
12歳代 50万人(女性) x 51,430円 = 256億円
13歳 50万人、
14歳 50万人、
15歳 50万人、
16歳 50万人、 これらの世代を合計すると 400万人
17歳 50万人、
18歳 50万人、
19歳 50万人、
20歳 50万人、
このワクチン接種が「巨大なビジネス」であることが容易に想像できます。
「子宮頸がんワクチン、副反応と闘う少女とその母親」によりますと、
ガーダシルの国内での販売開始は2011年8月。
ひとりにつき3回の接種が必要とされ、これまでの接種者数は約340万人
公費補助があったので、接種を受けたこどもたちが支払った料金はとても安いものであったと思いますが、
その背景には、公費(国あるいは地方自治体の税金....つまり皆さんの税金)が
46,287円 x 340万人 = 1千573億円が製薬メーカーに支払われた、
と試算することもできます。
ただし、これら3冊のどこにも、いったい幾らの金額が製薬メーカーに支払われたかの情報は
見つかりませんでした。
追記:2018年12月13日 日本対がん協会会長談話 (2018年12月2日読売新聞・地球を読む より
私は「民間療法反対論」というブログも書いているのですが、
それは医学(科学)を標榜した非科学民間療法による患者被害を防ぎたい、という考えでつづっているものです。
今回、たまたまこの「子宮頸がんワクチン問題」に関する幾つかの読売新聞での記事や書評を立て続けに読むことで、
クスリ・ワクチンにはまったくの門外漢ですが、何が問題となっているかを知りたくて、できる範囲で調べていました。
読売新聞には、
・書評 よみうり堂にて「10万個の子宮」
・12月2日地球を読む にて 「子宮頸がんワクチン 勧奨中止 接種率が激減」
これらを踏まえて、書籍3冊 を並列で読み、不明点やメモしておきたい事項を Step by step別館に書き写してみました。
まだまだ勉強しなければ、ならないことがたくさんあります。
ただ、こうして読み進めていきますと、とても気になることが目につきます。
推進派の方々は、同ワクチンは「科学的に安全性は証明されている」、という記述をされているわけで、おそらくそれは
大枠においては正しいのだろうとは思います。けれど、「科学」に基づいて、というのであれば、もっと丁寧で、
一般の人たちにも理解できる内容で証拠を示して説明されてはいかがでしょうか? また、最初から結論ありき的な
「被害を訴えている少女たちは、ワクチン接種前から 精神障害 であった」というような......これに類似した
表現をされるのは いかがなものでしょうか? ご自身で患者を診察したのかどうかわかりませんが、そこでの表記は
「精神科の先生によれば」という形式で、患者さんを「既定」しておられます。 ご自身は精神科の専門外ゆえに、
精神科の先生によれば、という引用になるのでしょうが、先生がたは、医学者です、医療者です、そして、患者さんは
日本語の通じる日本人で、国内におられるわけですから、ご自身の目で、手で診察されて、その上で「私の診断では、
これこれと診断できた」というのが 一般の方々が理解できる「常識」だと思いますが、いかがでしょうか?
ワクチンありき、という立場も理解できますが、「患者さんを救う」という立場はどこに消えてしまったのでしょう。
子宮頸がんを患う方も患者さんであり、また....直接の因果関係の有無にかかわらず、目の前に別の形での患者さんが
いるのですから、その子どもたちをなんとか助けなければと考えて欲しいと思うのが、一般の方々の「常識」だと
思いますが、いかがでしょうか?
どんなに統計的数値を示して、副反応は 0.00xx % にすぎない、10万人にひとりもいない、と数値を並べたとしても
でも、20万人にひとりはいるかもしれない、私の娘がその「ひとり」にならない、という保証はどこにもない。
私の娘は、いま現在「精神障害」でも「身体表現性障害」でもない、でも、もしワクチン接種して、副反応が発生したら
娘は世間から「精神障害者」というレッテルを貼られてしまう。 そんなことはとても容認できるものではない。
と、こんなに風に考えるのが、こどもを持つ親のこころ というものだと思います。
WHOが何と言おうと、欧米で何百万人分のデータがあろうと、それが 娘の安全をどう保証しているのか?
と、こんなに風に考えるのが、こどもを持つ親のこころ というものだと思います。
そういう意味で、推進される先生がたは「子を持つ親のこころ」を真には理解しようとしていない、と感じてしまいます。
ワクチンによって生じた障害が「こころ」に由来するとしたら、そのワクチンを拒否するのも「こころ」です。
ワクチンによって生じた「こころ」の障害を救えずに、どうして、そのワクチンを拒否する「こころ」を
熔解させることができるでしょうか ?
科学は万能の神ではない、という謙虚な姿勢が「科学者」「医学者」には必要なのではありませんか ?
いま、苦しんでいる「患者さん」に寄り添えずに、どうやって、いま元気で生活している少女たちを説得できるのでしょう?
このワクチンを打てば、「一生 子宮頸がんから解放される」「打たないと、子宮頸がんで苦しむことになるぞ」
この言い方は、民間療法者とまつたく同一です。 そのことに推進派の先生がたは気づいておられるでしょうか?
少し論点は変わりますが、たとえば、「HPVワクチン接種を受けた女子 1000人」と「対照とした A型肝炎ワクチン接種を
受けた女子 1000人」で副反応に差はなかった、という記述をされています。この表記だけを見れば、一般の方々の中には
そうか HPVワクチンも問題ないのかも、と感じる人もでてくると思いますし、またそう感じて欲しいから、このような
データを記述されているのだと思います。
でも、A型肝炎ワクチンは、他の多くのワクチンと同じく「不活性ワクチン」です。 そして HPVワクチンは遺伝子工学
で作製されたワクチンです。 遺伝子操作で作られたモノが、将来どういう出来事を起こすか「不明」というのが
科学の立ち位置ではなかったでしょうか ?
先日、中国で、遺伝子操作による赤ちゃんが誕生というニュースがありましたが、産婦人科の先生がたは、
あれを「科学の成果」と称えるのでしょうか ?
例えば、いま世間には、遺伝子操作によって生産される「食物」も増えていますが、
「遺伝子操作食物」と「遺伝子操作ワクチン」は同列で「安全」だと言えるのでしょうか?
そして何よりも、それはいかがなものか? と感じるのは、あえて、「不活性ワクチンであるA型肝炎ワクチン」とか
「遺伝子操作で作製された HPVワクチン」という表記をしていないことです。 科学のあるべき姿とは、
その表記が例え不都合であったとしても「事実を伝える」ということではなかったでしょうか?
事実を正確に伝えないことが、一般の方々の「不信」に繋がっている、と思われないでしょうか ?
ワクチン反対者が述べていることを 非科学だ、ウソだ、フェイクだ、国民全体の利益に反している、将来を不幸に
するものだ、国民は彼らに騙されている、というような形で、「全否定」されていますが、
その前に、推進される側の方々も、反対論者から突っ込まれたり、粗探しでほじられるような「穴」のないデータ、
証拠、証明を提示されてはいかがでしょう。
私は、クスリやワクチンには素人ですが、その素人から見ても、このデータの示し方は「恣意的」なものを感じる
というものを見つけるのは比較的容易だと思いました。
科学、特に「医学」では、ここまではわかった、
でもここからは まだ不明だ、不明確だ、推測になる、予想になる、
という部分があるものです。
それら、推進派の方々にとっては「不都合な事実」であっても、
それらも含めて「開示」することが、本来のあるべき姿なのではないでしょうか ?