最近、「武田双雲が好きなんだー」なんてことを口にすると、結構な割合で否定的な言葉が返ってくるのに気づいた。
もちろん、「私も好き」とか「あの人家族をすごく大切にするらしいね」なんて共感トーンでくる人も多いけど、それとおなじくらいは「でもさー」と言う感じのニュアンスの返答が返ってくる。
へえ、あんな雲ひとつない青空みたいな人(かどうかは実際にはわからないけれで、まあブログや本を読んでいたら、大方の人となりはわかる)に、悪口の材料なんてあるの?と私などは思ってしまうけれど、否定側の言い分を聞いていると、確かに双雲さん、突っ込みどころ満載の人?とも言えなくない。
これが、浅田真央ちゃんやイチローを好きと言っても、「みんな好きだもんね」的なフツーの反応しか返ってこない。
日本人が大好きなこのお二人は、その卓越した才能だけでなく超人的な努力の人であり、横道それず、逃げ道を作らず、その道一筋に生きている、隙のない人たち。
だから、ケチがつけられない。才能も努力もどうやっても真似できない凡人には突っ込むことができない。
双雲さんは、書道家というよりむしろ書道をツールにした芸術家ともいわれるほど、そのスタイルが独特で、斬新な活動を展開しているお人。
おまけに書道家にとどまらず自己啓発系の書籍まで出版してそれがベストセラーに堂々と名を連ねちゃってる。書道の世界よりも、こちらの世界の人として彼を知っている人も多い。手広く器用にやってる感じが邪道に見えるのかな。ショートカットして成功しているように見えるのかな。まあ、つまり、やり玉に挙げられやすいのだ。
「正統派の人たちからすると『あれは書道じゃない』っていうのがもっぱらの評判だよ」
「実際に会った人に話しを聞いたことがあるんだけど、イメージと違って結構生意気らしいよ」
こんな言われ方をする。双雲さんが突っ込みやすいキャラとは言え、こう言われると私的には正直モヤモヤっとする。
若い頃に、好きなアーティストや作家のことを誰かに悪く言われると、ものすごく腹が立ったし傷ついたものだ。その人がどんなに素晴らしい人かを相手にわからせたくて躍起になったし(でもそれは逆効果だったけどね)、その悪口が実は本当なのではと自分にも好きなアーティストにも疑いの気持ちが芽生えて苦しくもなった。だから、好きな人の中でも一般受けしそうな人は口にしても、アンチも多そうな人は隠したりしたっけ。
今はそういう次元からはすっかり卒業して、好きな人は好きとだいぶ公言できるようになった。共感してもらえなくても、「私は嫌いなんだー」って言われても、あっそー、ってほとんど何も感じなくなった。
ただ、「私は嫌い」というその人の趣味を表明する言い方ではなく、「世間では」「誰々が言うところによると」的な、「私は」を横に置いた婉曲的な否定の言い方には、いまでも多少ひっかかる。嫌な感じー、と思う。
多分、それは、その嫌な感じが、その人の隠しているもの、見ないようにしているもの、埋もれたコンプレックスから来ているというのがわかるからだ。
まあ、私によくない感情を持っていて、あるいは逆で、双雲さんに関係なく、私の「好き」にケチをつけたいか、たんなる嫉妬というのもあるのだろうけど、評価の二分しがちな双雲さんは殺したはずのコンプレックスを刺激しやすい上に、その憂さ晴らしにも格好な材料なのかもしれない。
その人が自覚しない、自分にも認めないコンプレックスというものは、抑えつけられるはずもなく、言葉にはできない「嫌な感じ」として立ち現れる。少なくとも、私はそうキャッチする。
コンプレックスも、その所有者がきちんと認めているものは悪さをしない。そういう人のコンプレックスは、可愛らしくさえ映る。
例えば、私が「綾野剛、かっこいい」「イチロー天才」とか言って騒ぐと夫が面白くない顔をしたり、彼らをけなしたりする。一瞬、ムカッときても、夫が素直に「そうだよ。これはかっこいい人への嫉妬なの」なんて素直に言うと、嫌な感じーとはならない。あらま、かわいいじゃん、となるのだ。
半殺しにされたコンプレックスは、かわいくなくてたちが悪いのですよ、ほんと。
えっと何書いてたんだっけ。
あっ、そうそう、人が「いい」とか「好き」とかいうものに、嫌な感じーの否定はやめてくださーいってことだ。
もしそうくるなら、私は怒りはしないかわりに、好きな人を否定された仕返しとして、その「嫌な感じ」の分析してしまう作戦にでるぞ。そうすると、自分のモヤモヤが薄れるからね。
こじつけだけれど、コンプレックスについて解説した本は河合隼雄さんのこの本が秀逸。是非ご一読あれ。
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もちろん、「私も好き」とか「あの人家族をすごく大切にするらしいね」なんて共感トーンでくる人も多いけど、それとおなじくらいは「でもさー」と言う感じのニュアンスの返答が返ってくる。
へえ、あんな雲ひとつない青空みたいな人(かどうかは実際にはわからないけれで、まあブログや本を読んでいたら、大方の人となりはわかる)に、悪口の材料なんてあるの?と私などは思ってしまうけれど、否定側の言い分を聞いていると、確かに双雲さん、突っ込みどころ満載の人?とも言えなくない。
これが、浅田真央ちゃんやイチローを好きと言っても、「みんな好きだもんね」的なフツーの反応しか返ってこない。
日本人が大好きなこのお二人は、その卓越した才能だけでなく超人的な努力の人であり、横道それず、逃げ道を作らず、その道一筋に生きている、隙のない人たち。
だから、ケチがつけられない。才能も努力もどうやっても真似できない凡人には突っ込むことができない。
双雲さんは、書道家というよりむしろ書道をツールにした芸術家ともいわれるほど、そのスタイルが独特で、斬新な活動を展開しているお人。
おまけに書道家にとどまらず自己啓発系の書籍まで出版してそれがベストセラーに堂々と名を連ねちゃってる。書道の世界よりも、こちらの世界の人として彼を知っている人も多い。手広く器用にやってる感じが邪道に見えるのかな。ショートカットして成功しているように見えるのかな。まあ、つまり、やり玉に挙げられやすいのだ。
「正統派の人たちからすると『あれは書道じゃない』っていうのがもっぱらの評判だよ」
「実際に会った人に話しを聞いたことがあるんだけど、イメージと違って結構生意気らしいよ」
こんな言われ方をする。双雲さんが突っ込みやすいキャラとは言え、こう言われると私的には正直モヤモヤっとする。
若い頃に、好きなアーティストや作家のことを誰かに悪く言われると、ものすごく腹が立ったし傷ついたものだ。その人がどんなに素晴らしい人かを相手にわからせたくて躍起になったし(でもそれは逆効果だったけどね)、その悪口が実は本当なのではと自分にも好きなアーティストにも疑いの気持ちが芽生えて苦しくもなった。だから、好きな人の中でも一般受けしそうな人は口にしても、アンチも多そうな人は隠したりしたっけ。
今はそういう次元からはすっかり卒業して、好きな人は好きとだいぶ公言できるようになった。共感してもらえなくても、「私は嫌いなんだー」って言われても、あっそー、ってほとんど何も感じなくなった。
ただ、「私は嫌い」というその人の趣味を表明する言い方ではなく、「世間では」「誰々が言うところによると」的な、「私は」を横に置いた婉曲的な否定の言い方には、いまでも多少ひっかかる。嫌な感じー、と思う。
多分、それは、その嫌な感じが、その人の隠しているもの、見ないようにしているもの、埋もれたコンプレックスから来ているというのがわかるからだ。
まあ、私によくない感情を持っていて、あるいは逆で、双雲さんに関係なく、私の「好き」にケチをつけたいか、たんなる嫉妬というのもあるのだろうけど、評価の二分しがちな双雲さんは殺したはずのコンプレックスを刺激しやすい上に、その憂さ晴らしにも格好な材料なのかもしれない。
その人が自覚しない、自分にも認めないコンプレックスというものは、抑えつけられるはずもなく、言葉にはできない「嫌な感じ」として立ち現れる。少なくとも、私はそうキャッチする。
コンプレックスも、その所有者がきちんと認めているものは悪さをしない。そういう人のコンプレックスは、可愛らしくさえ映る。
例えば、私が「綾野剛、かっこいい」「イチロー天才」とか言って騒ぐと夫が面白くない顔をしたり、彼らをけなしたりする。一瞬、ムカッときても、夫が素直に「そうだよ。これはかっこいい人への嫉妬なの」なんて素直に言うと、嫌な感じーとはならない。あらま、かわいいじゃん、となるのだ。
半殺しにされたコンプレックスは、かわいくなくてたちが悪いのですよ、ほんと。
えっと何書いてたんだっけ。
あっ、そうそう、人が「いい」とか「好き」とかいうものに、嫌な感じーの否定はやめてくださーいってことだ。
もしそうくるなら、私は怒りはしないかわりに、好きな人を否定された仕返しとして、その「嫌な感じ」の分析してしまう作戦にでるぞ。そうすると、自分のモヤモヤが薄れるからね。
こじつけだけれど、コンプレックスについて解説した本は河合隼雄さんのこの本が秀逸。是非ご一読あれ。
好き嫌いってもっと単純な事だと思ってました。自分が生活の中でどんなことを感じるのか、そしてそれを感じる理由にもっと意識を向けていきたいです。怖いけど面白い。
そして、こないだの温かいコメントありがとうございました。じわっ(涙)ときました。嬉しかったです。
いつもコメントありがとうございます。共感していただけて嬉しいです(* ´ ▽ ` *)
双雲さんも嫌う人っているんですね
でも、よく考えたら当たり前かもしれませんね
好みが偏ったら面白くない世の中かも?
私はキャンデイーズのミキが好きで
少数派だったのを思い出しました(笑)
コメントありがとうございます(*^_^*)
キャンディーズのミキちゃんか~!私は、少数派の「好き」にとても興味が湧きます。大多数の人にはわからない物事の本質を見てる人なんだろうなーって。