《【ビジネス書大賞2017 大賞受賞 】
【ビジネス書グランプリ2017 リベラルアーツ部門 第1位 】
なぜ我々はこのような世界に生きているのか?
ホモ・サピエンスの歴史を俯瞰することで
現代世界を鋭く抉る世界的ベストセラー! (上)
なぜ人類だけが文明を手にしたのか?
アフリカで暮らしていた取るに足りない生物であったホモ・サピエンスは、
なぜ食物連鎖の頂点に立ち、文明を打ち立て、地球を支配するまでに至ったのだろうか?
ホモ・サピエンスの過去、現在、未来を俯瞰するかつてないスケールの大著、ついに邦訳! (下)
「歴史と現代世界の最大の問題に取り組んだ書」
──ジャレド・ダイアモンド 》
すべての人類(学生は必読!、幸福を考える社会人はぜひ)に読んでもらいたいなあ。読書が苦手なら、訳者のあとがき(要約されてる)だけでも、読んでみてほしい。
>読書の醍醐味の一つは、自分の先入観や固定観念、常識を覆され、視野が拡がり、新しい目で物事を眺められるようになること、いわゆる「目から鱗が落ちる」体験をすることだろう。(訳者あとがきより)
上下巻ありますが、けっこう読みやすいと思います。多分、目から鱗だと思います。赤鉛筆で線を引きながら読むとさらに読みやすい。引きまくりです。
ワタシは人間(サピエンス)です。なので、地球に住むサピエンスって何者?て分かった方がいい。歴史から学ぶことは大事だと思う。
伝説や神話、神々、宗教はもちろん、企業や法制度、国家や国民、さらには人権や自由までもが「虚構」である(妄想、想像ということも)。しかし、虚構にもとづいて、つまり架空の事象について考え、信用し、遠く離れた多数の見知らぬ者同士が互いに協力し、柔軟に物事に対処する能力、その人類特有の能力が、歴史をつくり、人類を発展させた。そして未来を作っていくのです。(”ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される”←ブッダの真理の言葉)
幸福についてはお釈迦様の教え(初期仏教)を学んでるととても理解しやすい。ちなみに、仏教(お釈迦様の教えそのもの。大乗仏教とか宗派仏教とは違いがある)は”神”等には関心が無い(一神教でも多神教でもない。自然法則、真理を学ぶのが仏教)なので、”宗教(信仰)”ではないと思ってますが、一応宗教に分類されてます。けれど、他の宗教とは区別されて(一線を画して)るようです。仏教(信仰ではないお釈迦様の教え)を学ぶものにとって、著者の歴史の見方は肯けることが多いです。
歴史は善い悪いではなく、ありのままにニュートラルに見ること。そのためにも広い視野をもつことが、大事なことなんですね。
人間社会を冷静に見てみると、落胆や諦めのため息が出ることが多いかも知れませんが、もちろん希望(期待ではなく)もあります。だって、未来は決まっていないのですから。明るい未来は、私たちの”想像力”(心)にかかっているのです。
とにかく、これは現代の、とくに視野の狭くなりがちな人間にとって必読書。
人類の幸福をめざすなら、読んでおくと残りの人生にきっと役に立つと思います。
私たちは何を頼りに、どう生きればいいのか、生きるヒントが歴史の中に見えてくると思います。
”私たちは何を望みたいのか?”
>7万年前、ホモ・サピエンスはまだ、アフリカの片隅で生きていくのに精一杯の、取るに足りない動物だった。ところがその後の年月に、全地球の主となり、生態系を脅かすに至った。今日、ホモ・サピエンスは、神になる寸前で、永遠の若さばかりか、創造と破壊の神聖な能力さえも手に入れかけている。
不幸にも、サピエンスによる地球支配はこれまで、私たちが誇れるようなものをほとんど生み出していない。私たちは環境を征服し、食物の生産量を増やし、都市を築き、帝国を打ち立て、広大なネットワークを作り上げた。だが、世の中の苦しみの量を減らしただろうか?
・・・人間には数々の驚くべきことができるものの、私たちは自分の目的が不確かなままで、相変わらず不満に見える。・・・人類は今までになく無責任になっているようだから、なおさら良くない。物理の法則しか連れ合いがなく、・・・その結果、私たちは仲間の動物たちや周囲の生態系を悲惨な目に遭わせ、自分自身の快適さや楽しみ以外はほとんど追い求めないが、それでもけっして満足できずにいる。
>自分が何を望んでいるかもわからない、不満で無責任な神々ほど危険なものがあるだろうか?(あとがきより)
めっちゃ、中身が濃い!
星6つ (←5段階です)
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