【英雄的でもなく、美しくもなく、人々の誤解と嘲りのなかで死んでいったイエス。裏切られ、見棄てられ、犬の死よりもさらにみじめに斃れたイエス。彼はなぜ十字架の上で殺されなければならなかったのか?――幼くしてカトリックの洗礼を受け、神なき国の信徒として長年苦しんできた著者が、過去に書かれたあらゆる「イエス伝」をふまえて甦らせた、イエスの〈生〉の真実。】
キリスト様って言ってるけど、名前はイエスで、キリストっていうのは救い主みたいな意味らしいです。ユダヤ教の救世主(メシア)はユダヤ民族を救うものだけど、キリストはもっと広い意味?(イエス様はユダヤ教徒)
キリスト教って?と思って、聖書を読んでみました、というか読みかけて挫折。旧約聖書はユダヤ教(キリスト教も共通)の話らしいけど、何だか神様は怒ったり脅したりで恐ろしいし、物語もダラダラ続いてよく分からないし、・・・早々に挫折。新約聖書はイエス様の言葉が、優しさに満ちた良い言葉がいっぱいなんだけど、やっぱり物語がよく分からないし面白くない。・・・挫折。
以前から世界で超有名な”キリスト教”って、実際どんな教えなのか、キリスト様ってどんな人だったのか、疑問に思ってたんですが、三浦綾子の「塩狩峠」を読んでまた興味をひかれたので、この作品をkindleで読んでみました。(けっこう古いからか図書館にはなかった)
遠藤周作さんのこの本を読んで、やっとユダヤ教とキリスト教、イエス様のこと、キリスト教というのは何なのか、何となく(ちょっとだけ)分かったような気がします。もっとも、これは遠藤周作さん個人の解釈ですが、日本人にはとても腑に落ちる。
イエス様は、苦しみ悩む弱い人たちに寄り添い、”神様はどうして助けてくださらないのか。なぜ神は我々を見捨てるのか”と絶望しかかっている人たちを救いたいと思った。そして、大衆が感じている”怒り、裁き、脅す神” ”父親のような厳しく怖い神” ”沈黙の神”に違和感を覚えていた。そして、彼は、神とは実は”愛にあふれた方”なんだ、”神の愛” ”愛の神”を信じる。(当然神様は信じてる。神様を信じるというのは大前提の社会、神を冒涜すると死刑の時代)
大衆はイエスを、地獄のような現実やローマ帝国の支配から救ってくださる救世主だと期待するが、イエスはそうではなく”神の愛””愛の神”をみんなに証明したいだけ。その証明の方法が、(神を冒涜しているという罪で、実際は政治的に利用され)十字架にかけられて無抵抗で無力にも死ぬことだった。(ゲンキンな)大衆は期待はずれだと怒ったけれど、(彼を裏切り見捨てた弟子や)すべての人間の”罪”を引き受け、すべてを赦し、すべてを神にゆだねて・・・。
「父よ、彼等を許し給え。彼等、その為すことを知らざればなり」
みたいな解釈です。イエス様は本当にやさしく愛に満ちたよい人だった。そしてあくまで神を信じていた。
一生懸命に”神の愛””愛の神”を伝えたんですね。自分の命をかけて・・・。
まとめると、ちょっと薄っぺらくなるなあ…
”復活”というのは、イエス様が生き返ったというのではなく、人々の心の中に”復活”したと考えるとわかります。(ワタシ実は仮死状態で、ナンカのきっかけで息を吹き返したのかと思ってました)
聖書の内容も、実は何人もの聖書作家が色々な資料やら伝承やらを参考につくってるので、事実とはちがうところや矛盾が多いらしいです。
キリスト教は、キリストが十字架で殺された後、やっと彼の真意に気づき、心を打たれた弟子たちが広めたものらしいです。
西洋の歴史的政治的な背景があってのユダヤ教、キリスト教みたいです。なので、日本人には色々と細かいところや腑に落ちないところもあってなかなかなじめませんが、ただ、キリスト様の”愛”は真実で普遍的なものだと思います。(”慈しみ”の心はあらゆるものに打ち克つ、キリスト教の”愛”もそういうものなのでしょう)
星4つ
宗教にはそれぞれの地域の歴史文化などの背景があるので、西洋の宗教は日本人にはなかなか馴染めないのでしょうね。
キリスト様は清く優しくよい人だったと思いますし、その教えの”無償の愛”(仏教でいう無我に慈悲?)はいいことだし大体はよいことだと思うのですが、一神教の”とにかく神を信じなさい”というのは、個人的にちょっと無理です^^;
自然法則、因果法則、生命すべてにあてはまる真理などを正しく知る、それも鵜呑みにしないで自分で確かめてみなさい、というのお釈迦様の理性的で自由な教え(原始仏教)の方が馴染みます。^^
似ている所はたくさんあると思いますけどね。
宗教は個人の問題なので、人それぞれですね。
学生の頃、買った旧約聖書と新約聖書が今も書棚にあります。
これはどういう訳か捨てていません。
両方とも挫折して読破していません。
今日のまるちゃんの説明でイエスが死んでいった訳が少し理解できました。
生前 遠藤周作さんをテレビでよく見ましたが、テレビではふざけられていましたが、真はとても真面目な方だったように思います。
唐突ですが、私はキリスト教は馴染めないです。