【日本人とは辺境人である―「日本人とは何ものか」という大きな問いに、著者は正面から答える。常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人なのだ、と。日露戦争から太平洋戦争までは、辺境人が自らの特性を忘れた特異な時期だった。丸山眞男、澤庵、武士道から水戸黄門、養老孟司、マンガまで、多様なテーマを自在に扱いつつ日本を論じる。読み出したら止らない、日本論の金字塔】
2010年 新書大賞受賞作品。
日本人は辺境人(常に受動的で劣等感と被害者意識をもっている)であることを自覚しつつ、矛盾に満ちたこの社会の中で折り合いをつけて生きること。この「無知の知」が大事なんだな。
主体的に、自分自身のこととして、じっくりと考えること。話し合うことの大切さ。
自分の人生は自分でしか作れないのと同じように、日本は日本国民が自分たちで(他国と比べるのではなく、堂々と他国と仲良くできる日本を)作っていくものである。
しかし、日本人は(自分の目の前の事で忙しいから?)深く考えられる人が少ない。
私たちは「虎の威を借りる狐」なんだろうか。盲目的に、「結論」を教え込まれてはいけない。疑い、確かめながら、自ら気づき、発見すること。そして、内容を”事前チェック”しないこと。内容を学ぶのではなく、学ぶ構え、学ぶ方法を学ぶのだ。だから、誰からでも学ぶことはできる。よい学び手になろう。
後半に出てくる修行僧は賢いから蒟蒻屋六兵衛から”勝手に”学ぶ。
無我であること。すなわち、いかなる敵も作らない。
周りに反応するのではなく、溶け合う。共生だ。
( ↑ 読後、何となく思ったことです)
手元に置いておいて、何回か読み直すのがよさそうです。
星5つ
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