【認知症高齢者から生きる意欲を無自覚にはぎとる家族。
咀嚼する力も気力も奪い高齢者を廃人にした主因「胃ろう」を外すべく、無資格、無所属の若き熱血介護士が挑む。】
以前、図書館で借りて読んだことがある「ヘルプマン!1~27」が続編「ヘルプマン!!」を出してたんですね。「!」が増えてる。
一人一人に寄り添うあまりスタンドプレー(施設のルールや計画に従わない。一人一人違うんだから当然。柔軟ってことだと思うけどな)になってしまってどこの施設にも雇ってもらえない百太郎は、フリーの介護士として活動を始める。(ドクターX?キャラがちがう)
口から食べられなくなった人に「胃ろう」を施すということは聞いたことがあるけど、その後のことはよく知らなかった。介護や医療側にすれば楽になるのかもしれないけど、本人の「食べたい」という意志が無視され(意志を伝えることができなくて)寝たきり状態のまま、回復することもなく人生を終えてしまうケースが多いそうです。
けれど「噛む力」「食べ物を送る舌の力」「飲み込む喉の力」と、本人の「生きたいという意志、意欲」があれば、ふたたび自分の口から食べることができるようになる可能性が十分あるそうです。誤嚥性肺炎を予防するには、口から食べるのが一番なんだそうです。(食べる力をなくさないように)
誤嚥が原因になることもあるけど、それよりも、口内の雑菌が唾液などと一緒にだらだらと肺に入って炎症を起こすことの方が多いそうです。「胃ろう=肺炎にならない」とは言い切れない。
だから、歯ブラシとかで口腔内を清潔にすることが大事なんだそうです。歯の治療と歯周病予防。舌を動かして唾液を廻らしたり、体を起こして、誤嚥しないようにゆっくりていねいに食べたり飲み込んだり。(「あいうべー体操」もよさそうですね)
大事なのは、本人の生きようとする「意志」「意欲」。自分からあきらめて、無気力になってしまってる人が多い。その原因のひとつが、「認知症の人はもう治らない」「認知症はこわい、認知症になったら終わり」「なにも分からない。むちゃくちゃばかりする困った人」などという”まちがった”思い込みと恐れ、思い込みからくる”対応のまずさ”、それによる人間関係の悪化とか。(無知からの怒りやエゴ)
認知症はゆ~っくりと進行するので、急に悪くなった”ように見える”時は、何か他の心理的な要因があるのですね。(部分的に分からないことはあっても、わかることはちゃんとわかってます。わかるようにもなる。それはワタシだって誰だって人間みんなそう。それがわかってない、見えてないのは周りの人。で、悪循環にはまって…)
体(機能)は少々壊れてても、こころまで壊れているわけじゃない。こころは回復する。みんな「幸せになりたい」「おいしく食べたい」「生きたい」という思いをもっている。「笑顔」にもなれるはず。認知症は、いきなりすべてが認知できなくなるわけではないので、急に進んでしまった(実は進めてしまった?)症状を本来の状態に戻すことはできる。あきらめることはない。鍵は「こころ」だね。
じっちゃんばっちゃんの命、じっちゃんばっちゃんの人生は、じっちゃんばっちゃんの自由です。一人一人の個性、違い、意志、自由は尊重しなくてはいけません。最期までちゃんと生ききれるよう、幸せに(幸せ向けて)生ききれるように、社会のみんなで援助できる世の中にしたいものです。
この世の人間はみんな、ある意味認知症なんだよね。自覚してないかも知れないけど。高齢者だけの問題じゃないんだよなあ・・・。
み~んな認知症。み~んな家族。助け合うしかないよね。
感動しました。智慧と慈悲のこころ、助け合えるだけの能力を高めたいなあ。参考になります。
生きとし生けるものが、幸せでありますように。
星5つ
まあ、慌てず騒がず、今のうちに色々勉強して上手に対処できるようにしておくのがいいんじゃないかと思います。自分も周りの人も、みんなで。
この「ヘルプマン」すごく参考になると思いますよ。
で、その時はその時^^
振り回されるんじゃなくて、一緒に歩いていけるといいですね。^^
どっれだけ家族が大変か。
色々見てきたからね。
本人に罪はないが、周囲の人間は振り回されます。
どうか、認知症だけにはなりませんように・・・^^
したっけ。