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「道楽と職業」 夏目漱石

2014年05月30日 | 読書

道楽と職業

【明治期の文学者、夏目漱石の講演筆記。大阪朝日新聞社の依頼で関西・中国地方でおこなわれた連続講演会の最初のもの。本文はじめに「1911(明治44)年8月明石において述」とある。職業は「人の為」のものであるが、芸術や哲学、科学などは自分本位の仕事である。漱石にとって文学は道楽であり本職である。それは「己のためにする結果すなわち自然なる芸術的心述の発現の結果が偶然人のためになって、人の気に入っただけの報酬が物質的に自分に反響して」成り立つところに意味がある、という職業論。】


夏目先生の講演メモ ふむふむ・・・

自分のためにする事はすなわち人のためにすること

自己のためにする仕事の分量は人のためにする仕事の分量と同じである

人のためにする分量が少なければ少ないほど自分のためにはならない結果を生ずるのは自然の理 

道徳問題じゃない、事実問題

開化の潮流が進めば進むほど、また職業の性質が分かれれば分かれるほど、我々は片輪な人間になってしまうという妙な現象・・・・あたかも自ら好んで不具になると同じ結果・・・・・現代の文明は完全な人間を日に日に片輪者に打ち崩しつつ進むのだと評しても差し支えないのであります。(専門バカ、自分の仕事しか分からない、できない人が増えたということね。昔の人は何でも自分でやってたもんね

職業が細かくなりまた忙しくなる結果我々が不具になるが、それはどうして矯正するかという問題
(→先生は本、文芸を読みなさいといいます。ですね。 読んで体験。)

職業と名のつく以上は趣味でも徳義でも知識でもすべて一般社会が本尊になって自分はこの本尊の鼻息を伺って生活するのが自然の理
(そうじゃない企業や会社はつぶれるね。自分本位なのは詐欺や泥棒)

科学者哲学者もしくは芸術家は、どうしても他人本位では成り立たない・・・その立場からしてすでに職業の性質を失っている
禅僧の修行などと云うものも極端な自然本意の道楽生活

物質的に人のためにする分量が多ければ多いほど物質的に己のためになり、精神的に己のためにすればするほど物質的には己の不為になるのであります。 


夏目先生の職業観、面白い。納得 
道楽は自分のためで精神的に楽でいいけど生きるのが大変。職業をもつなら人のためやらなければ儲からない。道楽だけで生きて行ければ一番だけど、この社会ではなかなか難しいね。
作家って道楽性もあっていい職業ですねえ(売れればね^^;)

星4つ  

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
作家で食っていける人はほんの一握りだと思います。 (masamikeitas)
2014-05-30 06:40:15
まるちゃん、おはようございます。

>自分のためにする事はすなわち人のためにすること

この職業観って、作家である夏目先生の職業観であって、一般人には当てはまらない職業観のように思えました。

>作家って道楽性もあっていい職業ですねえ(売れればね^^)

作家を目指している方は数しれないほど多いと思いますが、作家で食っていける人はほんの一握りだと思います。
超狭き門ですね!

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Unknown (まる)
2014-05-30 06:55:18
masamikeitasさん、おはようございます。

一旦公開して手直しをしてたらコメントが入ってたのでびっくりしました^^
夏目先生のように、自分のためにすることが人のためになるような生活ができるといいなあ、と思います。
つまり、利己的でなく清い?生活。自分自分と考えるほど、結局自分のためにならないものですからね。

作家を職業にできる人は数えるほどでしょうね。
職業と道楽とは分けて考えるのが無難なような気がします。
最近は利己的に職業をやってる人が目につきますね。^^;
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