【盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。幼い頃から春琴に付添い、彼女にとってなくてはならぬ人間になっていた奉公人の佐助は、後年春琴がその美貌を何者かによって傷つけられるや、彼女の面影を脳裡に永遠に保有するため自ら(!)盲目の世界に入る。】
たしか、三浦友和と山口百恵で映画になってましたね。ワタシは観てないけど、美男美女、美しいですなあ。(今はええ夫婦になってますなあ)
それはさておき、この作品は句点がほとんどないし、中に出てくる昔の資料のようなものは古文体だし、ちょっと読みにくかった。「細雪」とずいぶん違う、同じ作者でもいろいろな書き方をするのですね。
春琴はサドだ、佐助はマゾだとか、エロチックだとかいう人がいますが、ワタシはそうは思いませんでした。それぞれの人生なんだし、佐助のような生き方をしたって、本人がそれを望むならいいんじゃないかなあ。全然エロじゃないし・・・。純愛?。ここまでの人はいませんよ。もう、何だか達観してるというか、悟りの境地というか。いや、人間であるゆえの無知?もしかして慈悲なのか?それとも究極の愛なのか?無私であることはわかる。
目が見えなくても、大変だと思わなければそれでいいと思うけど、ワタシだったら、わざわざそこまでしなくてもいいと思うだろうな~(自然がいい)。う~ん、すごいわ。
星4つ
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