- 今年は、ヘンデルを中心に聞いています。毎日聞いて、生活の一部になってくると、以前には単調に聞こえていた彼のオペラが、段々と彫りの深い、魅力的で楽しい作品に聞こえてきます。ヘンデルは、やはりオラトリオよりオペラのほうに本領を発揮しているように思います。
DECCAから、ダニエル・ドゥ・ニース(ソプラノ)の「スウィート・ディーヴァ~ヘンデル・アリアス」(UCCD:9453)(指揮:ウィリアム・クリスティ、レザール・フロリサン)(録音:2007年5月、パリ、レバノン・ノートルダム教会)が出ています。ちなみに、ディーヴァ(ディーバ 【diva】)とはオペラのプリマドンナで、日本語では「歌姫」に相当します。
彼女は、オペラ「ジュリアス・シーザー」のクレオパトラ役の急な代役で大成功を収めたました。2005年のグラインドボーン・フェスティバルで、彼女が25歳の時です。伊熊よし子氏による解説によりますと、ダニエルは、スリランカとオランダの血を引き、オーストラリア生まれで、ロサンゼルス育ったようです。6歳頃からダンス、ピアノを習い、8歳から声楽のレッスンを開始し、その後、家族とともにロサンゼルスに移住しています。13歳でタングルウッド音楽祭に最年少の歌手として参加し、ロサンゼルスのローカル・テレビのティーンエイジャーのためのアート・ショーケース番組で毎週司会を務め、エミー賞に輝いています。15歳でロサンゼルスでオペラの主役を演じ、プロ・デビューしています。彼女は、グルック、モンテヴェルディ、ヘンデル、ラモー、モーツァルトなどのオペラを得意としているようです。
今回のCDは彼女のデビューCDであり、グラインドボーン・フェスティバルで大きな成功を得たときに歌ったヘンデルの作品のみで選曲されています。指揮もその時と同じウィリアム・クリスティです。ヘンデルの魅力満載です。
彼女はエチゾチックな風貌で、とても魅力的で、DVDで「ジュリアス・シーザー」の舞台を見て、すぐにファンになってしまいました。誰でもこの舞台を観れば、彼女とヘンデルのオペラの虜になってしまうのではないでしょうか。「難破した船が嵐から」の場面は、現代風の振り付けも相俟って、彼女の魅力も十分に引き出されており、圧巻です。彼女のはちきれるようなプリプリとした魅力は、ヘンデルのオペラに新しい風を吹き込み、現代のミュージカルを見ているようでした。このCDも何回も聴いてみましたが、どの曲も何回聞いても元気が出ます。彼女ほどヘンデルを魅力的に演じる歌手はいないのではないでしょうか?。お気に入りの1枚になりました。まだ、荒削りでパワーで押している印象もあるのですが、インタビューの映像を見ていると、彼女は元々非常に明るく、考え方も前向きで、しかもお茶目な可愛い性格のように思います。この彼女生来の性格が彼女の歌の魅力の源泉のように思います。
彼女の登場により、私のヘンデルへの思いをさらに強くさせてくれました。今後の彼女の活躍が楽しみです。
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