初めて貰った花は
赤い薔薇一輪
学校帰り
人通りの多い道は恥ずかしいから
人の少ない道に入ってから
自転車に二人乗り
坂道はさすがに無理ね
時々歩きながら
何処かの家の窓の明かりに浮かんだ
椿の花を見つけて
「綺麗だね」
話しながら帰った
娘が生まれた日
窓の外には桜の花
息子の生まれる日
病院に向かう車の窓から見えた
これから満開になろうとする
梅の花
小さな手を握り
黄色い蒲公英とふわふわの綿毛
探して歩いた買い物帰り
紅葉の頃
七五三の写真には
四季桜
思い出には
いつも花がありました
これまでも
きっとこれからも…
とっても
とっても
恥ずかしがりやの人が
「薔薇の花一輪下さい…」
どんな顔して
お店の人に言ったのかと
時々心の中でうふふ…と考えたりします
横目でチラッ…とその人の顔を見ながらね
