「もう帰ろうか」
小さな池の周りを3人で歩き出しました
「これな~んだ?」
「わかんない…」
夫の手にはもみじの実
小さな竹とんぼのような実がたくさん付いた
もみじの木を見上げた途端
「あっ!」夫と息子が一緒に声をあげました
3人で今来た道を後戻り
水面を見ながら歩いていると
目の前に…
この日の空よりも青い
きらきら光る小さな姿
翼を広げ水面をす~っと流れるように
目の前を通り過ぎました
その姿は一瞬のことだったのに
まるで止まっていたかのように
目に焼きついています
カワセミ
翡翠…
本当にぴったりだと思いました
餌でも取りに来たのでしょうか
少し離れた所で
池を行ったり来たり…
またこっちに飛んできた
と思ったら…
目の前で
今度は
その青い翼の色とは対照的な
赤茶色のお腹を見せながら
高く高く林の中へ…
それからは鳴き声だけ
林の中から聞こえてきました
きらきらとひかる
小さな翡翠
もういちど会いたいな
そう思って帰ってきました
こんなに早く翡翠を見ることが出来るなんて思っていませんでした!
あれから息子が調べたところ、このあたりでは一年中見られるとのこと…いつかは見ることが出来るかな?とは少し期待していましたが…
そこは駐車場の奥の小さな池、誰の興味も引かないような場所、こんなところに!とびっくりしました。しばらくは休みの度に行くようかな?おにぎり持って…
一番喜んだうちのちびっ子は、帰ってくるなりノートを取り出し、何やら…表紙には「野鳥観察ノート」記念すべき1ページ目は、光輝く翡翠となりました