ひなたぼっこねこ

のんびり のんびり
ひなたぼっこ。。。

故郷へ

2011-05-08 23:02:17 | 

目の前に広がる故郷の景色は
その町がどういう町だったのか
思いだすのも難しいくらいに変わっていました
津波にも崩れずに残った白い橋をたどって
やっと実家のあった場所が分かるくらいに…
その場所には何も残ってなく
それでも何か残っていないか
流れてきた砂の下の土を堀り
その中から出てきた
きっとずっとそこにあったと思う
小さなおはじきを見つけて
ポケットに入れて持ってきました
壊滅したと言われた蒲生干潟と日和山
干潟には鳥がたくさん集まって来ていて
前とは違うけれど
また干潟が戻るのではないかと感じました
日和山は津波に大きくえぐられていたけれど
なんとなく面影は残っていました



小学校の近くにあったお地蔵様
小学校の屋上に避難した小学生はみんな無事だったと聞きました
お地蔵さまが守ってくれたのかも知れません



母たちが避難した中野小学校の屋上
男の子たちはもう一段高いところに登って避難したそうです
寒い中で一晩
どんな気持でいたのか
私には想像もできません


被災地と言われる実家のあった地区に行き
母達のいる避難所に行き…
何もできない私がいました
ただ黙って話を聞く事しかできず
「大丈夫」とか「頑張れ」とか毎日のように聞く言葉は
自分の親にも、兄弟にも言えない現実がそこにはあり
苦しみや悲しみや無念さや後悔や
考えられないくらいの思いがまだまだそこに残り
亡くなったたくさんの方達や
まだどこかに眠っている方達のために
花と手を合わせること
私にはそれしかできませんでした