(大崎梢著)
★★★★(ベアの満足度)
他人(まわりの人)が怖いと
おどおどしていた最近。
まわりの評価を気にしたり、良く思われたいとは
またひと味違うこともわかっていた。
出口がみつけられなかったのが、
この本で救われた。
著者の「書店もの」とはひと味違った「編集部もの」。
週刊誌から、少女向け雑誌に移動になった新見佳孝。
本当は文芸をやりたかったのだから、真逆の部署に
全然共感できない。
「女の子はPが好き」のキャッチフレーズの雑誌同様
この小説もPがつく章立て。
PINK PRIDE POLICY PARTY PINCH PRESENT
少女モデル、スタイリスト、ヘアメイク、
同僚編集者、そして読者。
男性は、編集長とカメラマンくらい。
そんな女性ばかりの中で、孤軍奮闘する新見。
不平を抱えながらも、目の前のことを
一生懸命やり、ミスから気づいていく姿に
いたたまれなかったり、励まされたり。
ただ、ただ、おもしろかった。
(愉快という意味ではなく、手に取って良かった)
このストーリーのどこに私の答えが
あったのか、わからないんだけど、
前を向くことができた。