ベア日記

幸せ。嬉しい。楽しい。美味しい。 心が動いたことを綴っていきます。

「よろこびの歌」

2012-11-16 21:37:04 | 読書

(宮下奈都著)
★★★★(ベアの満足度)

御木元玲の母は著名なヴァイオリニスト。
音大附属高校の受験に失敗し、新設女子高に進学した玲。
クラスでも一人でいることの多い玲だったが、
合唱コンクールで指揮者に選ばれたことをきっかけに変わっていく。

章ごとにクラスメート一人一人が主人公になる構成。
うどん屋の娘千夏は、伴奏に選ばれる。
ソフトボールができなくなった早希。
見えないものが見えてしまう史香。
シェルター失恋し、絵を描く佳子。
姉を..春の背中が怖いひかり。

それぞれの思いを抱えて、この高校へ入学した。
季節は2年生の秋。
同じクラスでいられるのもあとわずか。

合唱コンクールのリベンジの歌は歌えるのだろうか。

口に出さないだけで、誰にでも悩みはある。
それを抱え込んで、ひねくれてしまうか、
少しココロを開いて、一歩進むかは、
それぞれが決めること。

ふわっとした風が通り抜けるような本でした。