
(宮下奈都著)
★★★★(ベアの満足度)
御木元玲の母は著名なヴァイオリニスト。
音大附属高校の受験に失敗し、新設女子高に進学した玲。
クラスでも一人でいることの多い玲だったが、
合唱コンクールで指揮者に選ばれたことをきっかけに変わっていく。
章ごとにクラスメート一人一人が主人公になる構成。
うどん屋の娘千夏は、伴奏に選ばれる。
ソフトボールができなくなった早希。
見えないものが見えてしまう史香。
シェルター失恋し、絵を描く佳子。
姉を..春の背中が怖いひかり。
それぞれの思いを抱えて、この高校へ入学した。
季節は2年生の秋。
同じクラスでいられるのもあとわずか。
合唱コンクールのリベンジの歌は歌えるのだろうか。
口に出さないだけで、誰にでも悩みはある。
それを抱え込んで、ひねくれてしまうか、
少しココロを開いて、一歩進むかは、
それぞれが決めること。
ふわっとした風が通り抜けるような本でした。