子供のころから、好きな食べ物は最後の楽しみにとっておく。そんな性分でした。家族から「食べへんねやったら、食べたろか?」とひやかされながらも、美味しいものは最後に食べて余韻を味わう。そんな性分が身に染み付いている。
朝5時起床。5時半に妻の仕事仲間のツキウサコさんを迎えに行き出発。ツキウサコさんは3年前の能勢高原マラソンで知り合った。その後偶然、妻の勤めているスーパーにパートとして働くようになった。妻からランニングをしている人が入ってきたと聞き、名前を聞くと「その人知ってる。」ということで世間は狭いと実感した。その後、昨年の丹後ウルトラに、じゃんけんママとともに行ったりしている。
7時に到着、車中で朝食を取り、会場へ向かう。会場の「ステップ」でシューズを見ているとミズノのウェーブ・スペーサーGL-X2が目にとまり、14,900円が8,800円になっており、手にとってみると非常に軽い。履いてみるといつもは26cmのはずが25.5㎝がぴったりはまったのです。「よし!こいつで走ってみよう。」と思い、買ってしまった。福知山は初フルマラソンに出場した大会でもあり、ここでサブスリーを達成したいという気持ちが強かったのだろう。
身支度をしてスターと地点へ向かうと、8000名規模だとさすがに大勢の人だ。ナンバーカードの指示通りBの区画へ。アップができなかったのと、事前にテープに書いてきた5キロごとの目標タイムを腕に張り忘れてしまった。このことが後あと大きく響くことになろうとは…。
10:30、花火とともにスタート。スタートラインまでは1分弱かかる。三段池公園を下るときはいつも歩道を走って、ゆっくり走っているランナーを回避する。音無瀬橋を渡り市街地へ快調に飛ばす。折り返してすぐの5km地点で19:41。少し速いかなと思ったがいいペースなのでこのままで行こうと思う。
7km過ぎの新音無瀬橋手前でマラニックで、いつもお世話になっているUさんと
武庫川スポーツクラブ若手のS君を追い抜く。抜き際に「また後で追いつかれます。」と声をかけた。5km~10kmは20:04。
ここからは平坦で、同じような景色が繰り返される。相変わらず沿道の応援が多い。10km~15kmは20:12。ペースは落ちていないが、靴擦れの痛みが少し出てきた。靴の軽さと地面をキックする感じはいいのだが、かかとの当たる位置がいつもと少し違うために靴擦れになったのだろう。しかし、我慢できない痛みではないので、そのまま飛ばす。しばらく併走していた長身のランナーが「サブスリー狙いですか?」と話しかけてきたので「はい、なかなかサブスリー達成できなくて…。」と言うと、「頑張りましょう。」と励ましてくれた。が、そのランナーは17㎞ぐらいでどんどん後退していったようだ。15㎞~20㎞は20:26。少しペースが落ちてきたが、21分で走ればいいと思っていたので、この時点では貯金があった。20㎞のエイドでは忘れずにバナナを二つ取りほおばる。
中間点手前の橋のところで「濱ちゃーん!」と黄色い声援。見ると姫さんだ。元気が出る応援だ。ハットさんがいないので「きっと走っているんだ。」と思い先を急ぐ。中間点通過は1時間25分ちょうどだった。あの最後の登りが無かったら確実にサブスリーだなどと考えていると、もうトップのランナーが折り返してきた。速い!2位のランナーを大きく引き離して堂々のトップだ。
折り返してすぐの25km地点までの5kmは20:57。少しずつペースは落ちてきているが、よく頑張れている。折り返してすぐにUさん、S君とすれちがう。7~800mの差ぐらいだったので、うかうかしていると去年の加古川のように後10kmというところで追いつかれるのではないかとあせる。26km地点手前でハットさんとすれちがう。こちらから「ハットさん!ファイト!」と声をかける。
行きはそんなに下りを感じなかったのに、帰りはなぜか登りが多いように感じる。しかも、少し向かい風だ。首筋のあたりと肩がカチコチに固まっている。何度か手をぶらりと下げたり肩をまわしたりする。ようやく30kmだ。ここまでの5kmは21:33と、大幅にペースダウンしている。とにかく何も考えず、リズムだけを大切にして足を前へ出す。あと12km。エイドでまたバナナを取って口に放り込む。
意識が朦朧としてきた。ペースが落ちてきているので、ぽつぽつと抜かれる。おそらくこの人たちもサブスリー達成できるかできないかのライン上にいるランナーたちだろう。女性のランナーにも2~3人に抜かれた。30km~35kmの5kmはやはり22:30とかなりのペースダウンだ。後ろからUさんと、S君がいつ追いついて来るか冷や冷やしながらのランだった。しかし、こちらもサブスリーの希望を捨てているわけではない。我慢強く一歩ずつ前へ進む。手がしびれてくる。靴擦れもあり、右足太腿のハムストリングス筋もつりそうだ。満身創痍の身体を引きずってようやく40km。ここまでの5kmは23:32もかかっている。後で思えばここを22分台で頑張っておればというところだ。とにかくようやく新音無瀬橋が見えてきた。登りに入る前の1kmは4:51。さあ、ここから三段池公園のゴールまで登りだ。ここではとにかく止まったり、歩いたりしないことだけを心がける。朦朧として時計が読めない状態になっていた。そして、ようやく登りきり、ゴール前の時計を見ると3時間1分を過ぎている。しかし、ネットタイムだとひょっとして…と粘りダッシュする。そしてゴール。時計は3時間34秒。思わずゴールにしゃがみ込む。悔しいという気持ちより、終わったという安堵感の方が勝っていた。
美味しいものは最後まで残しておくという小さいときの性格そのままに、サブスリーはお預けとなったが、この福知山であと34秒まで迫ったのだから、加古川ならサブスリー達成できるという希望がわいてきた。
朝5時起床。5時半に妻の仕事仲間のツキウサコさんを迎えに行き出発。ツキウサコさんは3年前の能勢高原マラソンで知り合った。その後偶然、妻の勤めているスーパーにパートとして働くようになった。妻からランニングをしている人が入ってきたと聞き、名前を聞くと「その人知ってる。」ということで世間は狭いと実感した。その後、昨年の丹後ウルトラに、じゃんけんママとともに行ったりしている。
7時に到着、車中で朝食を取り、会場へ向かう。会場の「ステップ」でシューズを見ているとミズノのウェーブ・スペーサーGL-X2が目にとまり、14,900円が8,800円になっており、手にとってみると非常に軽い。履いてみるといつもは26cmのはずが25.5㎝がぴったりはまったのです。「よし!こいつで走ってみよう。」と思い、買ってしまった。福知山は初フルマラソンに出場した大会でもあり、ここでサブスリーを達成したいという気持ちが強かったのだろう。
身支度をしてスターと地点へ向かうと、8000名規模だとさすがに大勢の人だ。ナンバーカードの指示通りBの区画へ。アップができなかったのと、事前にテープに書いてきた5キロごとの目標タイムを腕に張り忘れてしまった。このことが後あと大きく響くことになろうとは…。
10:30、花火とともにスタート。スタートラインまでは1分弱かかる。三段池公園を下るときはいつも歩道を走って、ゆっくり走っているランナーを回避する。音無瀬橋を渡り市街地へ快調に飛ばす。折り返してすぐの5km地点で19:41。少し速いかなと思ったがいいペースなのでこのままで行こうと思う。
7km過ぎの新音無瀬橋手前でマラニックで、いつもお世話になっているUさんと
武庫川スポーツクラブ若手のS君を追い抜く。抜き際に「また後で追いつかれます。」と声をかけた。5km~10kmは20:04。
ここからは平坦で、同じような景色が繰り返される。相変わらず沿道の応援が多い。10km~15kmは20:12。ペースは落ちていないが、靴擦れの痛みが少し出てきた。靴の軽さと地面をキックする感じはいいのだが、かかとの当たる位置がいつもと少し違うために靴擦れになったのだろう。しかし、我慢できない痛みではないので、そのまま飛ばす。しばらく併走していた長身のランナーが「サブスリー狙いですか?」と話しかけてきたので「はい、なかなかサブスリー達成できなくて…。」と言うと、「頑張りましょう。」と励ましてくれた。が、そのランナーは17㎞ぐらいでどんどん後退していったようだ。15㎞~20㎞は20:26。少しペースが落ちてきたが、21分で走ればいいと思っていたので、この時点では貯金があった。20㎞のエイドでは忘れずにバナナを二つ取りほおばる。
中間点手前の橋のところで「濱ちゃーん!」と黄色い声援。見ると姫さんだ。元気が出る応援だ。ハットさんがいないので「きっと走っているんだ。」と思い先を急ぐ。中間点通過は1時間25分ちょうどだった。あの最後の登りが無かったら確実にサブスリーだなどと考えていると、もうトップのランナーが折り返してきた。速い!2位のランナーを大きく引き離して堂々のトップだ。
折り返してすぐの25km地点までの5kmは20:57。少しずつペースは落ちてきているが、よく頑張れている。折り返してすぐにUさん、S君とすれちがう。7~800mの差ぐらいだったので、うかうかしていると去年の加古川のように後10kmというところで追いつかれるのではないかとあせる。26km地点手前でハットさんとすれちがう。こちらから「ハットさん!ファイト!」と声をかける。
行きはそんなに下りを感じなかったのに、帰りはなぜか登りが多いように感じる。しかも、少し向かい風だ。首筋のあたりと肩がカチコチに固まっている。何度か手をぶらりと下げたり肩をまわしたりする。ようやく30kmだ。ここまでの5kmは21:33と、大幅にペースダウンしている。とにかく何も考えず、リズムだけを大切にして足を前へ出す。あと12km。エイドでまたバナナを取って口に放り込む。
意識が朦朧としてきた。ペースが落ちてきているので、ぽつぽつと抜かれる。おそらくこの人たちもサブスリー達成できるかできないかのライン上にいるランナーたちだろう。女性のランナーにも2~3人に抜かれた。30km~35kmの5kmはやはり22:30とかなりのペースダウンだ。後ろからUさんと、S君がいつ追いついて来るか冷や冷やしながらのランだった。しかし、こちらもサブスリーの希望を捨てているわけではない。我慢強く一歩ずつ前へ進む。手がしびれてくる。靴擦れもあり、右足太腿のハムストリングス筋もつりそうだ。満身創痍の身体を引きずってようやく40km。ここまでの5kmは23:32もかかっている。後で思えばここを22分台で頑張っておればというところだ。とにかくようやく新音無瀬橋が見えてきた。登りに入る前の1kmは4:51。さあ、ここから三段池公園のゴールまで登りだ。ここではとにかく止まったり、歩いたりしないことだけを心がける。朦朧として時計が読めない状態になっていた。そして、ようやく登りきり、ゴール前の時計を見ると3時間1分を過ぎている。しかし、ネットタイムだとひょっとして…と粘りダッシュする。そしてゴール。時計は3時間34秒。思わずゴールにしゃがみ込む。悔しいという気持ちより、終わったという安堵感の方が勝っていた。
美味しいものは最後まで残しておくという小さいときの性格そのままに、サブスリーはお預けとなったが、この福知山であと34秒まで迫ったのだから、加古川ならサブスリー達成できるという希望がわいてきた。