8月下旬。
同じ名称の「弥陀ヶ原」は,立山にもあるが,こちらは,山形県の月山八号目にある弥陀ヶ原(みだがはら)。
高山蝶のベニヒカゲに会うのが目的。
弥陀ヶ原湿原は,月山登山口の駐車場からすぐの所にあり,多くの人は,ここを通り過ぎて,月山頂上を目指す。
8時半頃に到着して,しばらくは,月山山頂を目指す人たちが,どんどん追い抜いて行ったが,まもなく誰もいなくなり,湿原を独り占め状態になった。
お昼から雨が降る,という,悪い天気予報も幸いしたかもしれない。
ここは,池塘(ちとう)が数多くあることで有名。
私には,何が何だかよくわからなかったが,花たちも,咲いていた。
さて,ベニヒカゲだ。
翅が傷んでしまった個体もあったが,湿原の中は,ベニヒカゲだらけ。
数多くの個体が飛び回っていた。
濃いチョコレート色にオレンジの斑。
オレンジ色の斑は,『8』に見える。
時期的に,少し心配していたが,盛期に間に合ったようだ。
そこら中,ベニヒカゲだらけ。
池塘を背景に,飛ぶ個体も有。
個体数が多いので,遊歩道のすぐ近くで,吸蜜する個体も多かった。
一見,地味にも見えるが,翅にある白い星がアクセントになり,きれい。
この白い斑は,メスの方が明瞭になる傾向があるようだ。
個体差も結構あるようで,撮った写真を見ると,翅の模様が,それぞれ違っている。
どこが違うのかを,個体ごとに比較するのも楽しい。
後ろの翅の裏に,白い帯が明瞭にあるのが,メス,ということだ。
翅裏もいろいろ。
高山の短い夏に,ふたりで仲良くしている場面も観察することができた。
こちらは,別のペア。
高山では,花の咲く時期が限られているので,その期間内に,結婚し,卵を産む必要がある。
卵から生まれた幼虫は,ふた冬を越し,2年後,成虫になる,という。
なお,この2週間後の9月7日にも行ったのだが,きれいさっぱり,1頭も飛んでいなかった。
成虫の出現期間は,1か月もないのではないか。
(2024/08/25 ベニヒカゲ)
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