学研「月刊わんLOVE」
「月刊わんLOVE」という雑誌が創刊されたので早速購読した。娘が犬が大好きなのだ。娘が雑誌の写真を見て言い当てる犬種を聞きながら、最近、記憶力が落ちたなと思ったりしている。犬好きには見ているだけで楽しい雑誌だ。
すこし犬の思い出を書こうと思う。
わが家といっても育った鹿児島の実家の話だが、小さい頃に犬を飼いたくて親に頼んで生まれたばかりの真っ白い犬を近くの家からもらってきてもらった。ピーターと名前を付けた。ところが、まだ注射を打つ前に夜中に急に具合が悪くなり、死んでしまった。まだ小学校の低学年だったと思う。父がいうには動物がいつく家といつかない家があるんだということだった。それを素直に信じた私は、それ以来、犬を飼いたいとはいわなかった。
ところが、私が大学に入るために東京に出てから、家では柴犬の雑種を飼い始めた。家を引っ越していたので、動物が居つくようになったのだろうか、15年も生きた。この犬は、頭がよい犬であったが、散歩が下手だった。まともに歩かず、飼い主をひきずっていくのである。だから、紐を離すとすごい勢いで走り去っていった。小さい時に訓練しなかったのがよくなかったのだろう。実家の裏はちょっとした山になっていて自然が残っていたのだが、ある時、「たぬき」をくわえて帰ってきたことがあったらしい。両親は、珍しがって、そのタヌキを業者に頼んで標本にしてもらいガラスケースに入れていた。
そんな我が家の愛犬(実は名前を書きたいのだが、ちょっと差別語にもなるので書けない。その名前は私が小さい頃に近所にいたコリー犬の名前だったのだが…。)もかわいがっていた父が他界してしばらくして亡くなった。母はしばらくはもう犬を飼うのはいやだといっていたが、やはりさびしかったのだろう。とてもよく似た白い犬を飼い始めた。前の犬はオスで体も大きかったが、今度の犬はメスですこし小さい。「チビ」という名前だ。間違いなく、大きくなった子どもたちのかわりに母にかわいがられて、母の慰めになっているようだ。
明日、郷里で40年ぶりの小学校の同窓会があるので、久しぶりに帰郷するのだが、チビにも会えるのでなにかうれしい。