杉並公会堂で開かれた三澤洋史さんが率いる東京バロックスコラーズの第3回演奏会に行ってきました。一回公演でしたので満員でした。
東京バロックスコラーズはバッハを中心としたバロックをテーマを持って取り上げるという意欲的な合唱団です。まだ出来て3年目の若い合唱団のようですが、出来演奏会の途中で指揮者の三澤さん自身のお話しというか解説が入ります。今回の「若きバッハ」でもバッハがいかに若い時に完成されたコラールを書き上げたか、またルターの影響を受けていたかが語られました。その後のイタリアオペラの影響がみられる音楽形式の変化など思わず納得のお話しが聞けました。実はそれだけでは足らず演奏会に先立って対談形式の講演会が開かれています。今回も4月に音楽評論家の加藤浩子さんとの対談講演が開かれています。行っていませんが、オペラの影響が入ったノイマイスター式のカンタータと若き日の詩編など聖書の言葉をストレートに歌い上げられるカンタータの違いなどがたっぷりと語られたのでしょう。
新しい音楽の聴き方を教えてくれるバッハ合唱団の出現の予感です。ただミサ曲も受難曲もレクイエムも音楽として聴くというのでなく、音楽の様式や時代背景をふまえて聴く、実はここまでは今までの演奏会でも出来ているのでしょうが、東京バロックスコラーズのアプローチはさらに宗教的要素、精神性まで目指しているようです。ですので講演会と演奏会のカップリングというまことに意欲的な活動となっているようです。コーラスの団員もオーディションによる一般からの募集というのもなかなかです。
ちなみに次回は来年3月8日杉並公会堂でヨハネ受難曲だそうです。1月には講演会があります。
詳しくはWebサイトがあるようですのでそちらにどうぞ。
http://misawa-de-bach.com/