極貧の母子家庭で育ち、日の当る人生を望む女性・雪穂
(少女期・福田麻由子/18~25歳・綾瀬はるか)と、
その初恋の少女・雪穂の為に、犯罪を繰り返す男・亮司
(少年期・泉澤祐希/18~25歳・山田孝之)の、
過酷な運命とその愛を描いた作品。
東野圭吾の同名小説が原作。
初回2時間スペシャルで始まるという、力の入り具合と、
その仕上がりは、久々に「ドラマのTBS」を
感じさせてくれました。
リアルタイムで見てた時には気付けなかったのですが、
録画したものを何度か見直してるうちに、
その奥行きに気付き、完璧に引き込まれてしまいました。
冒頭の2005年クリスマス。
お店の経営者(ですよね?)になった雪穂
(綾瀬はるか)と、サンタクロースの格好で、
腹部を刺された(刺した?)亮司(山田孝之)のシーン。
雪穂のお店のマークと、雪穂の指輪のデザイン、
あれは11歳の時、別れ際に亮司が切り絵で作った太陽ですね。
そしてお店の屋号「R&Y」は、亮司と雪穂の
イニシャル。
路面に転がる亮司に気付き、近寄ろうとする雪穂。
しかし亮司は、向こうを指差し「行って・・」と。
このシーン、最初は雪穂に向って、手を差し伸べたのかと
思いましたが、1話後半を見て、そうではなく
「行って・・」であることに気付きました。
それに従い、背を向けて、去って行く雪穂。
小説で言えば、これはもしかしたらラストシーンなんでしょうか?
このまま雪穂が去っていきラストになる?
でも今回、初っぱなに見せたということは、
ドラマ版では、雪穂はまた戻ってくるような気が・・
(なんて事を考えていました)
それから、雪穂と亮司が出会った11歳の頃に、
ドラマは展開していきます。
この2時間の初回分ほとんどは、1991年、11歳の雪穂と亮司の物語です。
それを演じる福田麻由子&泉澤祐希の素晴らしい事!
母に売春を強いられる少女と、その売春の相手が、
自分の父だと知る少年・・これを自分達の中で、どう消化しながら
演じてるんだと、ただただ驚くばかりでした。
そうそう、1991年という事で、その当時を感じさせるエピソードが
いくつか出て来くるんです。
雪穂が亮司に「101回目のプロポーズ」の、トラックの前に
飛び出すシーンを、真似してくれるように頼む場面があります。
面白い事に、この「白夜行」には、それを演じた武田鉄矢さんも
出演してるんですが、もっと面白かったのは
白夜行でのそのトラックが、「野島」運輸だったこと。
重厚な作りの中にも、そういう遊び心もあるんだなと
ちょっとにやけてしまいました(笑)
似顔絵の方は、今回お許しください(汗)
11歳の子を描くのは、僕にとってやっぱ至難の技だわ。。。
またドラマ放映中に、描き直します。。。
福田麻由子ちゃんが、ある雑誌で言ってたのですが、
「第1話だけでも、ひとつのお話として見れる」と。
その言葉に偽りなしの内容でした。