今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

強制的に音楽を聞かされて目覚める経験

2020年10月07日 | 日記・雑記・ただの戯言
 BSPで「刑事コロンボ」を見てますが、今日のは舞台が軍隊。そこで起床ラッパで「起きろ~!」というシーンがありました。いくら軍隊で心身ともに鍛えてても、朝が眠くないわけはないであろうことは想像に難くありません。

 さて、強制的に音楽を聞かされて目覚める経験がある人はどれくらいいるでしょうか。団体生活というか、大人数の寮で暮らしたことがある人は経験があるかもしれません。

 実は私はその経験があって、今日の起床ラッパのシーンでちょっと嫌なことを思い出しました。大学の1年の時に学校が運営している寮に入ってたことがあって、そこでは毎朝7時に全館に音楽が流れ7時5分に廊下に並んで点呼を受けるというシステムでした。

 この当時の事は出来れば記憶から消したいのですが、1年過ごしていたので消えるものではありません。こんな話をしても想像つかない人は多いと思いますが、夜は10時が門限で10時半に点呼があり、夜中に出かけるのは不可ですからわざわざ朝にまた点呼する必要はないと思うのですが、そういうのをやらされてました。ちなみに並んで番号かけるのは当時無茶苦茶早かったです。

 その寮は基本的に新入生対象の寮で、指導係として2回生が数十名、3回生が5名程度いて、新入生は20名×12班で240名くらい。日替わりで様々な当番があって、起床当番になると6時半に当直室に行って国旗と学校の旗を持ち出し、それを庭のポールに掲揚するという仕事がありました。それだけで、どういう寮かというのはわかろうというもの。毎朝ラジオ体操もあったので、その当番もあったのですがその辺の話はまた別の機会に…。

 その起床当番は役得があって、7時からの5分間は自分の好きな音楽を掛ける事ができます。とはいえ、入寮してから1ヶ月は毎朝学歌と寮歌が流れて、どっちも軍歌チックだったので当初はすご~く暗い気分になりました。

 それがGW明けにいきなり違う曲がかかって、「なんやなんや?」と思ってたら、そこから夏休みまでは2回生の先輩が自分の好きな曲を1週間ごとにかけるというシステム。その最初にかかったのが、サバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」で、あのイントロはちょうど軍隊が起き上がって行進していくようなイメージがあって、いまだにあの曲は苦手です。

 そんな中、ある時に早見優のデビュー曲「急いで!初恋」がかかって、その1週間は心が洗われたような気がしました。毎朝「アイ・オブ・ザ・タイガー」を聞かされたあと、この曲を聞くといかに爽やかだったかと。実は早見優を良いと思ったことはまったくないのですが、そのおかげでこの曲だけは好きだったりします。

 そして、夏休み明けからは1回生の起床当番が自分の好きな曲をかけられるようになって、その時から曲が日替わりになりました。なにしろ人数が多かったので、私はその当番が回ってこなかったのですが、同じ班の奴がゲルニカの「復興の唄」を流したところ、みんな寝ぼけまなこのまま呆然とし、点呼をとる先輩が「なんちゅう歌や…」とぼやき、あろうことかそれ以来「起床当番はゲルニカの曲は流さないように!」というお達しまで出てしまいました。

 それくらい破壊力のある曲だったので、私の脳裏にも強烈な印象が残ってます。まぁ私にとっては暗黒の時代で、翌年2月に満期で退寮した時は本当に嬉しくて仕方なかったのですが、費用は1日2食付きで1ヶ月2万7千円、大浴場もありましたからコスパはよかったですね。そのコスパのために1年間耐えた自分については、今も褒めてあげたいような気はします。