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1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(上) 富野由悠季 1989年2月28日 角川書店(3回目)

2016-01-07 06:44:16 | ガンダム
3回目は手早くやるよー。→1回目2回目



○14章まであらすじ
連邦軍の新型MS・ペーネロペーは初陣から大活躍!
ハサウェイはますます不利な状況に陥るも・・・・・・そろそろ真打登場の予感!



15 キルケー・ユニット

「マフティーの言う正義の爆撃で、いったい何人の民間人が、死んだと思う? 三百人をこえたんだぞ?」
『世論』の『支持』なんて、その『三百人』に自分は入ってないからの話でね?


「どうした?」
「いや、マフティーがはっきりとした戦いの目標をかかげても、そんなに人を殺していれば、いつかはマフティーが生贄になるなって、そう思って・・・・・・」
 それは、ハサウェイの実感である。
ケネス大佐との朝食は、憂鬱で切ないなものになりましたとさ・・・・・・(´・ω・)
※1月8日修正、「いあ、」→「いや、」



16 ランナウェイ

『クェス、どうしたらいいんだろう。ぼくに、方法を教えてくれ・・・・・・』
 ハサウェイは、ケネスとの会話を忘れられずに、つい、あの名前を心のなかで叫んでいた。
 それが、こだまとなってはじけてくれればいいのだが、そうではなかった。
 クェス・パラヤという名前は、ハサウェイの心の底によどみ、まだ呪わしい言葉を叫んでいた。
死人に救いを求めるのは良い傾向とは言えませんな・・・・・・(´・ω・)
ハサウェイにとって、クェスの存在は今も『昨日のできごとのよう』な模様。



「そうだね・・・・・・特権階級でなければ、地球におりて来られないものな」
「嫌いかい?」
「・・・・・・それはいいっこなしにしよう。人は、知らないことは知らないまま、バカはバカの方が楽だって・・・・・・」

 ハサウェイは、彼が明らかに、どういう仕事を依頼されているのかということを承知している少年であると思えた。
 しかし、暮していく上で、知らないですませられるものは知らないですませるというのは、庶民の知恵の一部なのだ。
 しかし、彼等が、なにも知らない、ということはないのである。
 自分たちにとって、知っては危険なことは知らないですませる、ということなのだ。
ハサウェイと合流するため仲間に雇われたらしい少年との会話から。
「ガンダム」は連邦の高官より名無し市民の発言が深い・・・・・・こともある。

この『庶民の知恵』、俺はあんまり好きじゃないんだけど。
『知らないですませる』のは逃げの最たるもの。降伏より質が悪い。
そう、たとえ知ることが

「・・・・・・!そうか、そういうことだったのか!・・・・・・はっ!?」
「どうやら君は知り過ぎたようだな・・・・・・」

という事態を引き起こしたとしても!




17 オン オーシャン

「歴史だよ。歴史がさせているんだよ。始まりは、ジリジリとカタツムリのごとく、つづいて、どこかで、バッと膨張するのさ。宗教がひろがるようにね?」
成功例より失敗例を知るべきなんだよな。
「あ、これあのケースと同じじゃね?」と、最悪が起きる前に気づけるように。




18 ダイニング・ルーム

「ハサウェイもいっていたろう。君のあの言葉があったから、俺たちは、ハイジャッカ―を制圧できたし、君がダバオにいたから、マフティーのモビルスーツも捕獲できた。ぐうぜんにしても、なんというのかな、戦場にいる人間は、ゲンを担ぐんだよ」
ギギも基地を離れると聞き、口説きにかかるケネス大佐。
『勝利の女神』なんて単語がサラッと出るあたり、割とロマンチスト?


「・・・・・・そうかな・・・・・・そうならハサウェイは、鈍いのかな?」
「なぜ」
「だって、わたしをさけていたもの」
「本物の軍人をやらなかったから、普通の青年になっちまったんだよ」
「そう・・・・・・?」
「ひどい失恋をしたっていうし・・・・・・ギギ、今、なんていった?」
そしてなかなかに鋭い。
『戦場にいる人間は、ゲンを担ぐ』という言い方への反応が、
『そうなら、ハサウェイは鈍いのかな?』。
あっ、それ『普通の青年』じゃなくね?

マフティーを騙ったハイジャッカーと共闘しただけに、
ハサウェイのことは全く疑っていなかったケネス大佐。
しかし、この時は「ハサウェイは敵」という考えに確信を持つには至らず。




19 ロドイセヤ

「ガンダムの降下、接触までは、あと一時間です」
「そうか・・・・・・。本当に、空中受領しかなくなったってことだ・・・・・・ガウマンを救助するなど、しょせん不可能なことなのかな?」
「できるできないではなく」
「やるんです」


そして、ついに・・・・・・!




20 パスゥー・ウェイ

「・・・・・・ダバオの署長が出たか? 貸せ!・・・・・・ケネスだ。キルケー部隊のケネス司令だ。知らないだと? 挨拶している間もなく、今朝のマフティーの攻撃だ。キンバレーが話していなくとも関係はない。事実、わたしは、現在、キンバレー部隊の場所にいるんだ。いいか。こっちの要請がきけないというのならば、マフティーとおなじように爆撃するぞ! どこをだと? 手前のいる警察署だ!」
苛烈とでも言いましょうか・・・・・・
本当にやりそう、というか『パイロットを緊急招集』までしたから、
署長の対応があと数分遅かったら本当に殺ってた

こういう勢いで方々から情報を集め、見事「敵」の動きをキャッチ!
キルケー部隊、出撃だ!
「どこだ? ここは・・・・・・?」
 ガウマンは、手足に手錠をかけられて、自分の膝の上に顎を乗せる姿勢で、縛り上げられていた。
「ごらんの通り、モビルスーツのコクピットだ」
・・・・・・はいぃ?


「ペーネロペーだ。レーン・エイム中尉だ。よろしくな?」
 若いパイロットが、慇懃に自己紹介をした。
「どういうことで、こんなところに、俺がいるんだ」
「ケネス司令がね、君を人質に使えというのだな。つまり、情報を得るにしても、負けそうになったら、ほら、人質を前に出して、楯にしろということだ」
まさに外道!
レーン中尉は言ったものです・・・・・・
『このペーネロペーで戦うかぎり、わたしは、君の命を保証するよ』
(*´ー`)~♪




21 テイク・オフ

「でも、忘れてならないのは、Ξガンダムは、地球での実戦テストはしていないってことだ」
「それは、ペーネロペーもおなじようなものさ。ぼくは、あのパイロットの気分を知っている・・・・・・」
 ハサウェイに有利なことがあるとすれば、まさに、この一点につきた。機械は、その扱う人によって、その性能は、どうとでもなるのだ。それが、ハサウェイの信心だった。
おそらくハサウェイは新機動戦記を観たんだと思います。
ヒイロ装備のリーオー的なね?


 身構えている時には、死神は来ない。それも戦場の摂理なのだ。
キルケー部隊の攻撃に晒されながらも、空中受領をやってのけたハサウェイ。
さぁここからだ!




22 ショウダウン

「なんとでもなるはずだ!」
翔べ、Ξガンダム!!


その『身がる』な動きを見せつけられたのは・・・・・・
「よけた!? よけたっ!?」
 レーン・エイムのその呻きは、ガウマンには、痛快にきこえた。
大事なことなので(以下略)
m9(^Д^)プギャーwwwwww

Ξガンダム対ペーネロペー、ファイッ!
「このていど!」
 その言葉に、ガウマンは、ガックリきた。レーンという若者は、よけたつもりになっているが、それは違うのだ。今の攻撃は、ハサウェイの牽制である。
操縦技術は「ハサウェイ>レーン」が確定。
所詮は実戦知らずよの・・・・・・
しかし、それは、ここから伸びる可能性も示し・・・・・・ここで死ななければだけど(´・ω・)

激しい戦闘の中、
ハサウェイはガウマンがペーネロペーの中で人質になっていることを知る。
「ペーネロペーのパイロット、レーン! 人質をとらなければ戦えないとは、情けない奴だなっ!」
「おれの名前を知っている!?」
「ヤサ男にできることは、そのていどだろうさ」
m9(^Д^)プギャーwwwwww
ヤッサおっとこ!ヤッサおっとこ!ヤッサおっと・・・・・・


「返すっ! 大佐の命令で、乗せただけだ。こんな奴がいなくとも、ペーネロペーは勝つよっ!」
「返すだと?」
はいぃ?


「こうだ! 受け取れよっ!」
おまっ・・・・・・バカか!?


『しかし、大丈夫だ・・・・・・』
 そういう確信はあった。あの律儀で、実戦の狡猾さを知らない若者ならば、自分がいった言葉に賭けているはずだ。
 いい青年なのである。
 手錠は外されているのだ。これこそ、レーン・エイムという若者のいさぎよさである。
若い、若すぎるぞレーン・エイム!
手錠を外した時、コクピットの中で殴り合いにならなかったのは、
ガウマンが命を惜しんだんじゃなくて、レーンの若さへのある種の敬意かね。


ま、なにはともあれ、【祝】ガウマンの救出に成功
「待ってやったのは、情けではない! 民間団体には、コピーしか作れないことを思い知らせてやる。ミノフスキー・クラフトのモビルスーツは、こちらが、マザーマシンだということを思い知らせてやる!」
レーン、大いに猛る。
Ξガンダム対ペーネロペー、第2ラウンド、ファイッ!


「バカな奴だ!」
 こうなると照準は容易だった。レーンは、ビーム・ライフルの一撃で、ケリはつくと踏んだ。
わーレーン中尉すごーい。
ペーネロペーちょーつおーい。


 それが、レーン・エイムの二回目の実戦の結果であった。
もうすこしがんばりましょう




「君が一人で生きてこられたというのも、強運をもっている証拠さ。おれは、これに賭けるね・・・・・・」
ケネス大佐は『幸運の女神』ギギをますます気に入った模様。


 ギギは、ハサウェイのことを聞きたがっていることが、自分の顔に書いてあるのではないかと、かすかに恐れながら、夕日に瞳をむけて、その目をほそくした。
この先、『女神』の瞳に映るものは・・・・・・?
上巻おしまい。




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