西アフリカぶるきなふぁそ親爺暮らし

2003年、50歳にて西アフリカのブルキナファソに渡りボランティア。歳月を経ていまではすっかりブルキナ親爺になりました。

秩序あるブルキナベと規則正しい日本人

2008-11-18 | Weblog
世の中には社会を構成していく上で欠かせないものとして「秩序」、と「規則」があります。
 どちらも同じ意味合いではありますがあえて言うならば秩序は目に見えない取り決めであり規則は目に見える取り決めとでもいいましょうか。
 私達はこの秩序や規則をまもって社会生活を営んでいるといっても過言ではないでしょう。
そしてこれに相対する言葉といえば[自由]ということばでしょうか、自分の意思や考えで何事にも束縛されず生活を営むことだと思うのです。


さて、このような観点からブルキナファソのお国柄をいいますれば、ブルキナファソの社会は規則よりも秩序を重んずる国と思うのでありまする。
 いくつか例を挙げますとバイクを乗るときには必ずヘルメットをかぶらなくてはいけないという国の規則があるのですがこれを警察が規制をしたことがありまして、大部分の人はヘルメットをかぶっていなかったので違反切符を切られることになったわけですが、その日のうちに暴動が起きまして人々は大挙して警察に押しかけました。 人々の言い分は「やっとの思いで買ったバイクに毎日入れるガソリンも高いのにまたヘルメットを買うお金などあるものか!」ということです。結局警察が折れてヘルメットはかぶらなくてもよくなったのです。

またこんなこともあります。

 ある若者が婦人のバッグをひったくりました。 婦人は大声で叫ぶと周りに居た人たちがその若者を捕まえて暴行を加え駆けつけた警官も黙認して止めません。 その結果若者は死んでしまいました。 警官はなぜとめなかったのか。 そのとき止めたら警官も危ないので止められないというのです。 しかし本当に止められなかったのかというとそうではないはずです。 なぜなら警察はピストルもあるし制止しようと思えばいくらでも出来たはずです。 もちろん暴行した人たちは罪に問われません。

 またこのような話もあります。

 村では中、高等学校に入る以前の子供が死ぬとお葬式はしません。 死ぬと近親者が家族、特に母親が知らないどこかに遺体を埋葬します。 もちろん国の規則では埋葬許可はありますが戸籍登録をしていないので必要ないのです。 なぜこの様にするのかと申しますと子供に死なれた母親はお墓を作るといつもそれを見るたびに悲しみに拉がれてしまうので早く悲しみから立ち直れるように敢えて分からない所に埋葬するのだそうです。

 どれをとっても規則に反しています。
 しかし、秩序は守られているのです。 日本は如何でしょうか。 規則は守られていても秩序が守られていないことがこのごろ多く見られるような気がしてなりません。

 時々日本からブルキナファソに来る人がおります。
 彼らは発展途上国の現実を見たり体験したいということで来るのです。
 その規則正しい人たちが聞く事はというと。

この国の決まりは何ですか?
 この事務所の規則は何ですか?
水を飲んでもいいですか?
トイレをお借りしてもいいですか?
ご飯を食べてもいいですか?
外に出てもいいですか?
もう寝てもいいですか?
 明日は何時に起きたらいいですか?

これらの事を聞かれるたびに親爺はあなたにお任せしますので出来るだけご自分で判断してみて自分で判断した結果をご報告くださいと申します。
 と同時に今の日本は多くの規則に縛られている人が多いのかなぁ。
きっと逆に規則が無いとすごく不安になるのでしょう。
 なんとも窮屈な社会になってしまったものだと思うのです。
 このように思うのも日本で生活していないからとも思うし、もし日本にいたら気付かない事でもあるのかも知れません。
 
私は生活の中に規則があることが簡単明快で良いのですが、それが先に起つ社会ほど窮屈になり、ともすると「なければならない」に発展していくことが人間性や個性を消していってしまうことになりはしないかと危惧するのです。
そうでなくて今の日本にとっては「なら可能である」が先に起つ社会にしていくことが必要な気がいたします。
 
まず規則があり秩序があり自由があることが社会ではないと申し上げたい。
人間が生きていくうえで自由の中に秩序があり規則があることが理想の社会であり、あって欲しいと願うものであります。
 

 しかし、今日のスンバラライスは格別です~。
以上親爺の静かなる主張でした。


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1 コメント

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Unknown (yuko_ppp)
2008-11-25 02:44:50
あー、耳が痛いですね。
日本は窮屈な国だということは海外に行くたびに感じることです。道徳観などの社会規範が法律の元になったのだということが忘れられてはいけないなーって思います。
本質を見抜く感覚を養いたいです
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