茶道とクラシック音楽が趣味の自家焙煎珈琲『カフェ えんぴつ猫』

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サードプレイスって知っていますか?

2019-01-03 | コーヒーのある生活
アメリカの社会学者レイ・オールデンバーグが提唱した考え。

彼はサード・プレイスという言葉を用いて、アメリカ社会を批判した。ヨーロッパのカフェやパブなどをサード・プレイスとしてコミュニティの活気の中心となる場所と位置づけた。

サード・プレイスとは、仕事や家庭、政治や深刻な問題を忘れ、ゆっくりとくつろいだ雰囲気で話をしたいという人間の欲求を満たすことが出来る空間・場所であり、フランスではカフェ、ドイツではビアガーデン、イギリスではパブといった場所がそうした役割を果たしています。



レイ・オールデンバーグが暮らしているアメリカではかつては床屋や居酒屋などがその役割を果たしていましたが、資本主義経済の発達とともに、そうした場所は減少していきます。その結果人々は繋がりを失い、孤独な生活や状態になってしまっている。というのが彼の意見です。



彼はサード・プレイスの減少をノンプレイスというものが台頭したことに原因を求めています。



かつての(プレイス)が在ったところに、今私たちが見出すのは(ノンプレイス)だ。本物の場所では、ヒトが人間である。

彼または彼女は、ユニークな個性を持った一個の人間だ。(ノンプレイス)では、個性など意味が無く、人は単なる顧客や買い物客、クライアントや患者、席に座る身体、請求書の宛先、駐車する車に過ぎない。

(レイ・オールデンバーグ、「サードプレイス」みすず書房より)



日本においてもこの傾向は顕著に表れている。郊外型の大型ショッピングモールの進出が個人の小さなお店を潰していきます。

何処に行っても同じコンビニ、ファストフード、コーヒーチェーン、ファッション・・・・。

形式的な挨拶とマニュアル化された接客対応。日本人の生活環境を取り巻く(ノンプレイス)は増加の一途を辿っています。



いま自分が疑問や不満に感じていることをレイ・オールデンバーグはサード・プレイスという言葉で示している。失われたあるいは失われつつある場所をもう一度取り戻す為にヒト(自分自身を含む)場所(プレイス)を作りたいと思います。



これが年頭における私の目標および願いです。多様な人々が緩やかな関係性を持ちつつヒトが人間として存在意義や意味を見出すことのできる楽しい空間・場所。それは素晴らしいと実感できる生活を取り戻す活動に他なりません。



もちろん私一人では出来る事ではありません。皆様一人一人のご協力が必要です。多くの賛同してくださる方の応援が必要です。どうか今年もよろしくお願い致します。




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