13年使っているジルのエアコンが効かなくなったので、取りあえずR410Aの冷媒を補充した。
取りあえずと言うのは、ガスを補充してどの程度もつのかを知りたかったのと、
何とかこのままでこの夏は越したかった。
夏のクソ暑いときにキャンカーの中で、スポットクーラーも無くてエアコンの取替えは地獄である。
冷媒を規定量入れると10日間程度はエアコンが使えるが、それ以降は冷え難くなることが分かった。
先日、ブログにエアコン不調を上げたら、多くの方からトラブル報告があった。
どうしてこんなにトラブルが多いのか?
何処から、どの程度の冷媒が漏れているんだろう。
ちょっと面倒だが、漏れる冷媒ガス量としてはどれくらいかを計算してみた。
10日間でエアコンが効きにくなるとして、
冷媒は690gだが、200g程度が抜け出ると効きにくい仮定した。
R-410Aの化学物質等安全データシート(MSDS)では、
飽和液密度:1.06g/cm3 → すなわち1gだと、約1cm3(1cc)
平均分子量:72.6 → すなわち1mol=72.6g、1g=0.0138mol
1molの気体は、1気圧、0℃の標準状態で約22.4リットルである。
1g=0.0138molの気体は、約0.309リットルで、約300ccくらい。
気温25℃のときにはボイル・シャルルの法則より、
25℃では、0.309リットル×[(273+25)/273]=0.337リットルになる。
冷媒液 1g が気体になったら約337mlということになる。(at 25℃1気圧)
プロパンガスが1g 500mlくらいだからR410A冷媒はかなり重い。
ちょっと難しいことを書いてきたが、
R410Aの液体 1gが気体になると気温25℃で 約337mlとなり、100gで33.7リッターとなる。
10日間で漏れる冷媒の量を200gとしたら冷媒ガス量としては 67.4リッターとなる。
それが10日間で漏れるということは・・・。
1秒間に漏れる冷媒ガス量は
67.4リッター / (10日×24時間×60分×60秒) = 0.078ml /S ということになる。
10秒で0.78ml 漏れることになる。
10秒間に 0.78ml 漏れはデュポ(泡でガス漏れをチェックするもの)でチェックするのも難しそう。
取りあえずは最も漏れやすい現場接合箇所をチェックすることに。
室内機との接合部は、この内装の下に隠れている。
今はジルのエアコンが使えるので作業は楽。
窓枠外して、内装を撤去。
エアコン配管が現れて、黒いのが冷媒配管でその下がドレン配管。
ここの壁には断熱材は入ってない。
ちょうどここら辺が接合部。
断熱材をカッターで切って、ジョイント部を露出。
ガス漏れチェックに使うのは、デュポではなくて、子供がシャボン玉を作るときに使う市販のシャボン玉液。
これだと粘度が高くて泡を立てずにもれそうな箇所にオイラーでかければ分かりやすい。
小さな泡でも消えなくて見逃すことがない。
しかし、この接合部から小さな泡は発生しなかった。
シャボン玉液を水で洗い流して元通りに復旧。
4K円くらいの安物だが、テストでは感度も良かった。
同じようにシャボン玉液で濡らしたが、泡の発生は確認できなかった。
これ以上の漏れ箇所の探索は、このままの状態ではできないので機器を撤去してからになる。
エアコンは10年使って故障した場合は取替えが基本。
うちのジルも秋以降に取り換える予定だが、漏れ箇所の探索は続けるつもり。
過去記事
ジルのエアコンが効かないぞ !?
ジルのエアコンのガス漏れ
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