アユサちゃんへ

　共通の友達の中にはご存じの方も多いと思いますが。
先月末、アユサちゃんの旦那さんが出張先の北京で他界しました。

　私だって今は上海でそれなりに不自由なく暮らしているとは言え、現地校の国際部に子どもをやるママ繋がりは本当に少なく、その中でも子供を通じてではなく、お互いのつながりのみで友達になり、やがて子どもが現地校同級生なのが発覚したのはいまのところ彼女だけ。だからこそ、知り合ってからの期間は短くても気の置けない相談もできた、いいお姉さんです。

　心配する気持ちや、一言声をかけたい気持ちをぐっと飲みこみ、今の彼女を何があっても応援する気持ちは変わらずとも、お互いが暮らさなきゃいけない場所の距離が手を貸せる内容を狭くする。

そんなジレンマを抱えたなか。彼女から不意に来た一通のメール。

’かおりちゃん誕生日おめでとう。遅くなってごめんね’

以下、心配かけている事やらなんやらが手短に記されている。



私の誕生日ぐらいどうでもいいだろう状況で、それでも、一生に一度の今年の私の誕生日に一報くれたあなたの優しさと強さは、私の事も今までより少し強く優しくしてくれたと思います。

　40歳と言う節目の誕生日に見せてくれたこのあなたの優しさは、何にも変えられないプレゼントです。

　　本当にありがとう。