二兎社公演48『こんばんは、父さん』を所沢市民文化センターミューズ マーキーホールにて、2月1日(土)14:00開演を観劇しました。
ストーリーと感想を備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
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ストーリーと感想を備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
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【作・演出】
永井愛
【出演】
萩原聖人(佐藤鉄馬)、風間杜夫(佐藤富士夫)、堅山隼太(山田星児)
【ストーリー】
年齢も境遇も考え方もまるで違う男たちが、廃墟となった町工場で偶然にも一堂に会し「特別な一夜」が展開する“異色の男性三人芝居”。
幸せのモノサシとは何か?様々な年代が共感する、切なさ漂うコメディ。
【感想】
客入れの楽曲はなし。
美術はリアルに作りこまれている。全体的に茶色と灰色を混色したような色あいになっており、そこかしこにかつては仕事に使われていたものが雑然と転がっている。
二階建ての町工場の廃墟はシャッターがしまっており、階段上に突き出たパイプの先には真っ白い首吊りロープがぶら下がっている。上手側には埃まみれの椅子やデスクライトなどが無造作に積みあがっている。
暗転多め。
だめな父親とその息子と闇金の社員が織りなす物語。
町工場としては成功した父は、自身の息子には町工場を継いでもらいたくないと思っていた。毎日毎日、油と鉄くずにまみれた仕事をして欲しくはなかったからだ。
父親にエリートのレールを敷かれた息子はお受験もして大企業に就職する。父親のコネだ。30歳そこそこで課長に昇進し、結婚もして息子にも恵まれた。順風満帆のはずだったが…。
父親はバブルが弾けて町工場は手放し、借金だけが残り、その借金も人に押しつけたまま失踪する。妻の葬式にすら出席できなかった。
息子のほうは海外で海老の養殖をするという投資詐欺に引っかかり、2000万円も溶かしてしまう。会社は依願退職し、離婚を条件に妻側が借金を肩代わりしてくれた。
父親も息子もお金に翻弄され、自分の分相応な幸せを忘れてしまった。
二人共、自分が負うべき責任から逃げ、廃墟になった町工場に戻ってきた。ここしかもう行くところがないからだ。
そこにも闇金の社員が取り立てにやってくる。彼も会社のブラックさに追い詰められている。
みな苦しさを抱えながら、これからも生きていかなければならない。「生きる」ということはそういうことだからだ。
ラスト、昔の思い出を語る父と子。
工場でひたすら作業する父、その父を階段の手摺りに頬をつけてずっと見ていた息子。
息子は父を否定しながら、本当は好きだったことにようやく気づく。
現実はこれからも厳しいだろうが、ほのかに希望が見えた気がする終わり方だった。
風間杜夫は安定の風間杜夫。つかこうへい劇団時代からのキャリアを考えれば当たり前かもしれないが。だめ男で、でもどこか憎めない役をやらせるとはまるな~。
萩原聖人、気が小さくて少し甘ったれでキュートさがでていてよい♪ 映像もよいけど、舞台はもっとよいと思う。
堅山隼太、初めてお目にかかる。テンション高めの元ヤン闇金社員を好演していたと思う。何気に闇金の社員なのにいいやつなのが可愛い♪
カーテンコールは3回。
【画像】
ミューズ マーキーホール外観
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マーキーホール(馬蹄形中ホール)
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フライヤー
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ミニパンフレット
あ、ちょっとピンボケだった~。ご容赦のほど。
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チケット(メンバーズ)
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【余談】
二兎社の舞台は2013年の公演38『兄帰る』以来かな~?
中村幸介役の鶴見辰吾の色気にやられた記憶がある。俳優は色気だとしみじみ思った。
同劇場で2024年3月に公演された『パートタイマー・秋子』はチケットが即日完売!追加公演も完売!
行きたかったのに~観たかったのに~。
やはり、有名女優の沢口靖子が主演だからなのかもしれない。甘くみていたよ、チケット争奪戦を…。
再演してくれないかな~?期待しないで待っている。
【リンク】