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『晩秋』ストーリーと感想

2010-01-25 18:11:14 | テレビ
NHKデジタル教育3 劇場への招待『晩秋』を観ました。
ストーリーと感想を備忘録として書きます。

※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。





【作・演出】
マキノノゾミ


【出演】
坂東三津五郎、八千草薫、森光子、米倉斉加年、中田喜子、星野真里、馬渕英俚可ほか


【公演】
2009年11月 明治座


【ストーリー】
物語は瀬戸内海の小島が舞台。平成11年と昭和34年を時代背景に、恋模様や親子の情愛、師弟の絆を描く。


【感想】
第三幕で、小学校の元教師役の八千草薫と子供を捨てた母親役の森光子の会話が胸を打った。
「昔のことですわ。。」
「ああ‥昔のことだね」
たったこれだけの言葉に込められた想いの深さ…。それは計り知れない深さと、諦念と郷愁が混じった想いなのではないだろうか。

主演舞台「放浪記」で2000回公演を達成した森光子。なんとも形容し難い存在感を発して、舞台に存在していた。舞台に立ち、動き、台詞を言っているだけで深い感動を覚える。背中に羽が生えているのではないだろうか?と疑ってしまうほど、軽やかな印象を与えていた。
なにがそうさせるのかわからないけど、女優としてすごい方なのだと再認識させていただいた。
主演を務める、息子役の坂東三津五郎、孫娘役の馬渕英俚可、みなさんはまり役で、舞台で見せる涙にはとても説得力があり、胸を打つものがあった。

嫌な事件や世相に、辟易しそうな日常をほんの束の間、忘れさせてくれる心温まる作品。


【余談】
作・演出のマキノノゾミは、今年限りで解散する劇団M.O.Pを主宰している方。ご自分のブログの中でも、ご自分のことを保守的だと言ってらして、劇団の作品もこの作品にも強くその傾向は感じられた。
いい意味の保守的、心優しきひとたちの織りなす人間模様を描きたかったのだと思う。
それは、古いと言ってしまえばそうなのかもしれない。そんなにいい人たちばかりじゃないよ、とも思う。でも、それだけで片づけてしまってはいけない大事なものが、人にはあるんじゃないのかな…。


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