養蚕においても、ウイルス対策は、必須!!
カイコ特有の病気をもたらす、「核多角体ウイルス」の対策は、必要不可欠なのだ!
この核多角体ウイルス、非常に厄介。硬い外核に守られているため、何十年も不活性化しない、つまり、何十年も生き続ける、やつらなのです。
いま、日本では養蚕業は絶滅寸前ですので、このウイルスの総量は圧倒的に少ない、と言えるかと思います。
ただ、養蚕道具は現在ほぼ生産されておらず、新しいものが手に入らない状況で、農家は中古品を使い回すしか、手がない状況。
農家の蔵の中から出てきた何十年ものの古道具の中に、核多角体ウイルスは、生きてたりします。
そして、きちんと対策をしなければ、あっという間に感染が拡大し、カイコが全滅、ということも、あり得るのです。
個人農家が、きちんと対策をとれるかというと、なかなか難しいです。
なので、作業動線を考え、感染拡大を防ぐ努力を怠らないことが、肝心。
古い道具を使用した後は、着替え、手洗い、靴の履き替えをします。他の農家さんとの接触も、控えます。
昨年度、うちの農園では核多角体による病気は、確認されませんでした。(確認がされなかった、というだけで、実際には感染した個体がいた可能性は、否定できません。全部検査したわけじゃないですからね。しかも、ウイルスはとても小さく、しぶといので、0になっているとは、考えないほうが良いと思っています。)
今年度も、まもなく養蚕シーズン。徹底したウイルス対策で、過去最高の生産量を目指します。
国の地理的表示保護制度認証・「伊予生糸(いよいと)」の伝承へ向けて!!(絶滅寸前ですが)