パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

お金の話

2007-07-22 10:36:42 | Weblog
大阪で電気工事業の一家が無理心中という大変いたましい事件があった。
奥さんは妊娠中で、子どもは2人でまだ2歳程度の幼い子どもだったようだ。
事業不振が原因で、「仕事がない」「子どもを生めない」というメッセージが残されていたらしい。
サラ金に数百万円の借金と、親戚にも借金をしていたとのこと。

「どうして子どもまで?」と客観的には思うが、それは当事者でないとわからない、
大変な苦しみや葛藤があり、極限の選択として心中を選んだのだろう。

同じようなケースを経験したことがある。
かつて金貸し屋に勤務していたときに、やはり電気工事業の人に金を貸していた。
あるときから延滞し出したので、電話をしても出ない。

これはと思い、夕方、上司といっしょに登録されている住所に向かうと、今まさに夜逃げをしようと荷物を運び出してるところだった。
Aさんと声をかけると、Aさんは「すいません。連絡しようと思っていたのですが、大変な状況でして、連日このアパートで大声で取り立てにあいまして・・・。」
と言っていた。つまり他にも借金があって、一部は大手サラ金ではなく、危険な借金だったのだ。
そこには奥さんと子どももいたが、その場には奥さんしかおらず、子どもは一時的に親類に預けているとのことだった。

Aさんは、取立ての側にいてもおかしくないような風貌だったが、話してみると大変真面目で、信頼の置ける人だった。
どうやら、2人いた従業員のために、危険だとわかっていてもどうしても手を出してしまった、というのがことの経緯らしい。
極限まで追い詰められると、人は通常の判断能力がマヒしてしまうのだ。

結局その後は、どうなったかは知らないが、Aさんはきちんと弁護士と相談していたので、
事なきを得て、また、電気工事業を始めているかもしれない。

また、お客さんと話しているときに、タクシー強盗がその近くであり、「たった2万~3万円のために人を殺すなんて信じられない」という話をしていたら、
そのお客さんが「その数万円が僕らでは想像もつかないほど貴重で、それがないと生きていけないくらいの価値があったのかもしれないですね」
と言ったのには大変考えさせられた。当然殺人はいかなる理由があっても正当化されない。

とりとめもない話になってしまったが、これらの一つの共通項として「お金」の問題がある。

お金の使い方や借金については、小学生のころから教え込んでおく必要があると思う。
借りた金は必ず返さなくてはいけないこと、金利の話、給料と生活レベルの話、事業の話など。

数日まえに日経に小学生の投資講座のようなチラシが入っていたが、
そんな証券会社の片棒を担ぐことをやるヒマがあるのなら、先に述べたことでもしっかり教育するべきだと思う。
(まあ、バブル期には土地投資を煽りに煽った日経が、今煽っている投資信託やREATやETF以外のことは紙面に掲載しないか・・・)

学校がそういうことを小学生のうちから教えることで、少しでも悲劇が減ることになるのではないだろうか。
ご冥福をお祈りするとともに、考えさせられる話だった。

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26~27冊目

2007-07-22 09:52:56 | Weblog
○26「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」山田真哉、光文社新書、2005

感想:
定番の本です。会計学の本というよりも、ただの読み物です。
ただ、内容的に結構面白い事例がありましたので、
気軽な読み物としてはオススメです。会計の勉強にはほとんどなりません。
この本の後に、「なぜ~」というタイトルの本がたくさん出てきました。


○27「転職のバイブル」佐藤文男、経済界、2007

感想:
転職するときの実務や面接のテクニックを記した本はたくさんありますが、
転職に至るまでの考え方やキャリアの積み方を記した本は実はほとんどありません。

本書はその転職に至るまでの考え方を筆者自らの経験に照らして記述しており、
大変好感が持てます。また、筆者は転職会社の経営者ですが、
転職を必ずしも第一として考えておらず、記述内容にも「転職をするように仕向けよう」という意図も
感じられませんので、安心して読めます。

転職を考えている人には是非オススメしたい一冊です。





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