昔見た夢。龍の国。中国風の宮殿。龍の形をした屋根瓦。宮殿の広い中庭に降り立って・・・宮殿には多くの人がいる。「あ
なたを龍王としてお招きいたします。」私は夢の中で１０歳位の少年になってしまっていた。「昔この国を良く治められた王
がいらしたが・・・あなたをお招きしたが、まだ王として認めた訳ではない。あそこへ入って帰って来なければならない。」
その人が指し示した所・・・世界の一番端の死んだ海。そこにグロテスクな深海魚が、大きく口を開けている形をした洞窟が
あった。私はあの暗い気味の悪い所へ入って、帰って来なければならない。
〈神泉苑、観音堂の屋根〉
