季節風~日々の思いを風に乗せて

喜寿になったのを機に新しいブログを始めました。日々の思いをつぶやきます。

佐藤忠良展と白水阿弥陀堂

2022-12-02 16:12:32 | 旅行・ドライブ
  佐藤忠良生誕百年展をいわき市立美術館で観ました。
 忠良さんが亡くなったのは東日本大震災のおきた1911年の同じ3月でした。何回かアトリエを訪問し,製作中の作品はもちろん,たくさんの有名作家の作品をみせていただきました。ピカソやシャガールが無造作に目の前に展げられるのですが,これがみんな本物かと思うと震えるような興奮を覚えました。
 帽子シリーズなど改めて清冽かつ抒情的な彫刻に触れ,素敵な時間を過ごしました。アトリエで製作中の写真も数点あり,親しくお話しいただいた当時を懐かしく思い出しました。
   小春日や忠良展のカフェテラス
      

 いわき市からの帰路,前から行ってみたかった「白水阿弥陀堂」に立ち寄りました。紅葉のベストシーズンは終わっていましたが,イチョウやカエデの葉が残り,傾きかけた初冬の日に映えていました。境内にはほとんど誰もおらず,国宝の阿弥陀堂の前に立っていたら,中から堂内に誘われました。静寂な堂内で重要文化財指定の六体の御像を拝見しました。お話を聞きながら見あげた堂内周囲の壁板には絵が描かれてあったらしいのですが,ことごとくはげ落ちてしまっていました。持国天王立像などにかすかに残る極彩色の跡とともに思いを巡らせば,建立当時の堂内のきらびやかさが眼裏を明るくしました。この阿弥陀堂は藤原清衡の娘によるもの。あの平泉の中尊寺や毛越寺のきらびやかさを嫁いできたいわきの地にも再現しようとしたのでしょうか。
 拝観を終え薄暗い阿弥陀堂を辞すと,境内の冬もみじが一層鮮やかに見えてきました。
   冬もみじ杮葺(こけらぶき)なる阿弥陀堂
            


秋のドライブ

2022-11-01 21:51:34 | 旅行・ドライブ
 ストレスフルなパソコンを離れ,那須高原を走った。
  7時出発17時帰着,走行距離250キロ。久しぶりのドライブだった。那須ロープウェイは予想通りの混雑,通過して峰の茶屋駐車場まで上がった。ここの駐車場もほぼ満杯。駐車場にも車内にも人はほぼいない。ここから朝日岳方面の登山に向かったのだろう。もう40年も前になるが,同じようにここに車を置き,三斗小屋に一泊して戻ってきた夏がある。
 秋の日差しに照らされる朝日岳山腹はもちろん,駐車場付近の紅葉はすでに終わり,眼を下に向けると葉を落としたダケカンバの樹林から温泉の湯気が上がっていた。鹿の湯に立ち寄ろうかと考えたが,あの熱湯には今でも慣れそうになく通過した。南が丘牧場はどこも変わっていなかったが,なぜか池にはチョウザメが飼われていた。売店に葉キャビアが置かれていなかったと思うが。
 その後,道の駅,アウトレットを廻り,馬頭の道の駅に立ち寄った時にも河豚の加工品が売られていた。ここの温泉を使っての養殖がおこなわれているのだろうか。
 かつては四国や北海道も車で廻った。運転は嫌いではないが,長距離運転には体力がついて行かなくなってきている。日帰りなら300キロくらいが限界なのかもしれない。でも,そんなに走らなくてもいい。ドライブはストレスを軽くしてくれることを改めて確認した。
 写真は,栃木の酒・東力士の濁りと那珂川の鮎,それに南が丘牧場の黒パンである。いずれも美味であった。